韓国サッカーファンの怒りがついに“現実”でも表面化している。
韓国サッカー協会(KFA)は本日(2月15日)、ソウル新門路(シンムンロ)のサッカー会館で「2024年度第1次国家代表戦力強化委員会」を開催している。
11時に始まった会議は前半部分のみを公開し、以降は非公開で実施。会議の内容は14時以降、KFAのブリーフィングを通じて公開される。
同日の戦力強化委員会の内容はもちろんのこと、ユルゲン・クリンスマン監督の進退に関する結論が出るかどうかに注目が集まっている。
KFAは去る13日、「今週中に戦力強化委員会を開く予定であり、最終的な決定事項については早急に発表するようにする」と迅速な判断を予告していた。
今回のアジアカップは、韓国代表が戦ってきた歴代大会でも最も惨事に近い大会となった。
“ベスト4”という結果だけ見れば十分な成績と言えるが、試合内容、選手選抜、チームマネジメント、今後の展望などあらゆる点で疑問を残したことで、最悪に近い評価を受けている。
試合内容はさることながら、クリンスマン監督やKFAのチョン・モンギュ会長に対する批判の世論が強まる状況で、イギリスメディア『ザ・サン』が報じた韓国代表の“内紛騒動”が大きな物議となっている。
報道によると、準決勝ヨルダン代表戦の前日、夕食の席でMFイ・ガンイン(22、パリ・サンジェルマン)など一部の若手選手が卓球をしようと早めに食事を切り上げたところ、食事を“団結の場”と捉えるキャプテンのFWソン・フンミン(31、トッテナム)が再び戻ってくるように要求。
そこで若手が反発すると、ベテランとの言い争いに発展。この過程で、ソン・フンミンが指を負傷してしまったという。
にわかに信じ難い騒動は、KFAを通じて“事実”と確認された。また当時、若手の綱紀が乱れたと判断したベテラン選手たちは、イ・ガンインをヨルダン戦のメンバーから外すよう要求したとも報じられている。
クリンスマン監督とチョン・モンギュ会長に対する批判の世論が激しいなか、アジアカップ期間の内紛疑惑も加わって、韓国サッカー界はかつてない難局に陥っている。
そのため、同日の戦力強化委員会を通じてクリンスマン監督の進退に関して何かしら言及される確率は高い。
会議には、戦力強化委員会からマイケル・ミュラー強化委員長のほか漢陽(ハニャン)大学のチョン・ジェグォン監督、仁荷(インハ)大学のクァク・ヒョボム監督、大田(テジョン)ハナシチズンのキム・ヒョンテ戦力強化室長、慶南(キョンナム)FCのキム・ヨングン・スカウト、慶州(キョンジュ)韓国水力原子力のソン・ジュヒ監督らが出席した。
ただ、韓国に一時帰国してすぐ自宅のあるアメリカに戻ったクリンスマン監督はオンラインでの参加となったうえ、Kリーグの2024年シーズン開幕を目前に控える監督たちも現地で参加できなかった。
浦項(ポハン)スティーラーズのパク・テハ監督、仁川(インチョン)ユナイテッドのチョ・ソンファン監督、忠北清州(チュンブク・チョンジュ)FCのチェ・ユンギョム監督はオンラインで参加した。ほか、光州(クァンジュ)FCのイ・ジョンヒョ監督とイ・チャンファン委員は不参加だった。
同日の会議前には激怒した一部ファンによるデモが繰り広げられた。
一部ファンはサッカー会館の前で「クリンスマン監督が当事者であるにもかかわらず、このような会議に参加せずオンラインで会議に参加することは話にもならない行動だ」「クリンスマン監督は詐欺師だ。彼を選んだ人たちが責任を負わなければならない」と主張した。
クリンスマン監督に向いていた一部ファンの怒りは、チョン・モンギュ会長にも向けられた。一部ファンたちは10分以上、「チョン・モンギュは辞任しろ」と叫び続けていた。
(記事提供=OSEN)
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