「腹が立つ」
格下と目していたエルサルバドル相手にも初勝利を挙げられなかったサッカー韓国代表のユルゲン・クリンスマン監督は、大きく失望した声で話した。いつも笑顔を絶やさなかった彼が、「腹が立つ」という表現を使ったことも驚きだ。
サッカー韓国代表は6月20日、大田(テジョン)W杯競技場で行われたエルサルバドルとの国際Aマッチを1-1のドローで終えた。
試合後、クリンスマン監督は「結果を得られず残念だ。セットプレーでの失点に腹が立つことがある」とし、「4点以上入れるチャンスがあったのに残念だ」と残念さを吐露。そして「今回の招集を準備しながら多くのことがあった。それでも試合を行った。シーズンが終わった欧州組の選手は、(これから)オフを過ごすだろうが、9月に集まってまたしっかりと準備したい」と伝えた。
韓国はこの試合、日本に0-6の惨敗を喫したエルサルバドルを序盤から追い詰めたが、なかなか得点に繋がらなかった。クリンスマン監督は後半開始とともにファン・ウィジョ(30、FCソウル)を投入し、先発のチョ・ギュソン(25、全北現代モータース)と2トップを組ませた。
この采配が奏功。後半開始直後の4分、ファン・ウィジョがゴール前でのターンからニアサイドに突き刺し、先制に成功した。
その後も追加点のチャンスはあったがエルサルバドルゴールをとらえられず、後半43分に相手のフリーキックからアレックス・ロルダン(26、シアトル・サウンダーズFC)に同点ゴールを許し、再び勝利を逃すこととなった。
クリンスマン監督は今年2月27日に韓国代表指揮官に就任して以降、4戦2分2敗と未だ勝利を挙げられていない。
クリンスマン監督との一問一答は以下の通り。
◇
―試合の総評をしてほしい。
結果が得られなくて残念だ。セットプレーでの失点に腹が立つこともある。4ゴール以上得点する機会があったのに残念だ。今回の召集を準備するにあたって多くのことがあった。それでも試合をした。シーズンが終わった欧州組の選手はオフを過ごすはずだが、9月に集まってまたしっかりと準備をしたい。
―3月の国際Aマッチ2連戦と比べると?
3月の試合の方がはるかに良かったと言える。しかし、今回の召集準備過程で多くを変化せざるを得なかった。負傷や複数の選手が(各自の理由で)外れたし、守備も大きく変わった。さまざまな課題を抱えた状態で始まったが、さまざまな課題を残した試合だった。ロッカールームでミーティングもしたが、誇りに思うべきは4人の選手、それ以上の選手が国際Aマッチデビューしたことだ。彼らにとって特別な瞬間だと話した。招集過程で何人かの選手が厳しいコンディションで来た。練習の強度も下げて準備した。そのような点が残念だったが、課題を解決する。
―後半に(ファン・ウィジョとチョ・ギュソンの)2トップに変更したが、(スポーツヘルニアで先発から外れた)ソン・フンミン(30、トッテナム)が正常なコンディションではなかったからか。
ソン・フンミンの負傷とは関係ない。ストライカーが1人しか出場できなければ、得点する選手も1人かもしれない。大会では守備的に(DFラインを)下げるチームを相手にするが、その時は2トップにしてソン・フンミンが攻撃的MFの役割を担う絵も描いている。当然、イ・ガンイン(22、マジョルカ)、ファン・ヒチャン(27、ウルヴァーハンプトン)が同時にプレーすればより攻撃的だが、様々な状況を考慮しなければならない。我々にはまた、特別な3人のストライカーがいる。彼らの“和”も見なければならない。
―ペルー戦に続き、仕上がりが芳しくなかった。ストライカーの決定力不足。FWとして活躍した監督として、どのような点を正すべきだと思うか。
トレーニングだ。もっとたくさんしなければならない。トレーニングを通じて選手に信頼を与えなければならない。ピッチ上で得点できるという信頼を与える必要があるようだ。ファン・ウィジョもチョ・ギュソンも(カタール)W杯終了後、Kリーグでの引き上げるに相当な時間が必要だった。オ・ヒョンギュ(22)もセルティックで得点したが、90分を通してはあまり出場できていない。代表でコンディションを見ると、90分間の持久力、維持に難があった。ソン・フンミンは今回、負傷で出場時間を多く与えられなかったが、90分を考慮すれば前線で(正常にプレーできるのは)彼しかいない。だから信頼を与えなければならない。チョ・ギュソンは今日、完璧な得点チャンスを2度逃したが、次に得点できるという信頼がある。私も現役時代、長い間得点できなかったことがあるが、(彼らも)かなりイライラしているだろう。普段から準備をよくするしか方法はない。
(構成=ピッチコミュニケーションズ)
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