韓国Kリーグ1(1部)の江原(カンウォン)FCは2月18日、元日本代表MF小林祐希(29)を獲得したことを発表した。背番号は21番を付ける。
1992年4月24日生まれの小林は東京ヴェルディの下部組織出身で、2010年にトップチームでプロデビュー。その後、レンタル移籍を経てジュビロ磐田で2016年まで活躍した。日本での通算記録はJ1リーグ36試合5ゴール、J2リーグ138試合14ゴール。
以降は2016年にオランダ・エールディヴィジのヘーレンフェーンに移籍した後、ベルギーのワースラント=ベフェレン、カタールのアル・ホールと渡り歩き、昨年夏にKリーグ2(2部)のソウルイーランドFC加入で韓国に進出。ただ、昨季はリーグ戦8試合の出場に終わり、シーズン終了後に契約解除でチームを退団していた。
小林は加入に際し、「昨年にKリーグで良い活躍を見せられず、残念な気持ちが大きかった。それでも、江原FCが自分を獲得してくれたおかげで、再び韓国で名前を知らせるチャンスが生まれたと思う。毎回の試合で努力し、ファンの皆さんと喜びを分かち合える試合をお見せしたい。今年で30歳になる。これ以上後戻りできないという覚悟で試合に臨みたい」と並々ならぬ決意を伝えた。
なお、小林は昨季に「ユウキ」だったKリーグでの登録名を今季から「コバヤシ」に変更した。これは昨季に感じた悔しさを払拭し、新たな気持ちでKリーグに挑戦するという覚悟の表れとみられる。江原FCも小林本人の意思を尊重し、登録名を新たに設定した。
2008年創設の江原FCは、韓国北東部の江原道をホームタウンとし、地方自治体によって運営される市民クラブ。これまでリーグ戦、カップ戦ともに優勝経験はない。
昨季は12チーム11位と低迷し、ホーム&アウェーによる昇降格プレーオフに進むも、2部の大田(テジョン)ハナシチズンに2戦合計スコア4-2で勝利。辛くも1部残留を果たしていた。
チームを率いるのは、かつてジェフユナイテッド市原(現ジェフユナイテッド市原・千葉)、京都パープルサンガ(現京都サンガF.C.)、ジュビロ磐田に在籍した元韓国代表ストライカーで、“トクスリ(鷲)”の愛称で知られたチェ・ヨンス監督。コーチには元FC東京、名古屋グランパスのハ・デソンがいる。代表取締役を務めるのは、2002年日韓W杯出場経験があり、PSVアイントホーフェン、トッテナム、ドルトムントでもプレーした元韓国代表DFイ・ヨンピョだ。
また、選手では元柏レイソルのDFユン・ソギョン(32)、元湘南ベルマーレ、柏のMFハン・グギョン(31)、元湘南のFWイ・ジョンヒョプ(30)といった元Jリーガーも在籍している。
江原FCでプレーする日本人選手は小林で6人目。これまで、2011年に大橋正博(40)、2012年に島田裕介(40)、2019年に清本拓己(28)、2019~2020年に中里崇宏(31、鈴鹿ポイントゲッターズ)、2021年に石田雅俊(26、大田ハナシチズン)が在籍していた。
なお、江原FCは20日にホームで行われるKリーグ1第1節で城南(ソンナム)FCと対戦する。
前へ
次へ