水原三星(スウォン・サムスン)ブルーウィングスが、悪材料を克服してアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)ベスト8の舞台に上がった。
水原三星は12月7日(日本時間)、カタール・ドーハのハリファ国際スタジアムで行われた横浜F・マリノスとの決勝トーナメント1回戦で3-2の逆転勝利を収めた。
前半20分にエリキの先制点を許し、0-1でハーフタイムを迎えた水原三星だったが、後半に一挙3ゴールを決める底力を発揮。勝負を覆してみせた。
今回、水原三星はキャプテンを務めるMFヨム・ギフン(37)のほか、カナダ代表DFドニール・ヘンリー(27)、オーストラリア代表FWアダム・タガート(27)、オーストラリア代表MFテリー・アントニス(27)ら外国人選手が全員不在の状態でACLに臨んでいる。
さらには、再開後のグループステージ3試合でフル出場したDFミン・サンギ(29)が警告累積でマリノス戦を欠場するなど、戦力の漏れが大きかった。それでも、水原三星は勝利を収めることができた。
試合後、パク・ゴナ監督は「(広州恒大との)再開初戦で自信を手にし、試合を重ねるごとにチームが発展、強くなっているのを感じている。勝利できると信じていたが、選手たちが成し遂げてくれた」と選手を称賛した。
水原三星はACL再開以降、特に後半で強さを見せている。なかでも、グループステージ最終節のヴィッセル神戸戦では、後半だけで2ゴールを決め、劇的な決勝トーナメント進出を果たした。
パク監督は「特別な秘訣というより、我々の選手が精神的、体力的に良く準備されていた」とし、「相手が体力的に劣るときにより良いパフォーマンスを発揮してくれる。コーチングスタッフと選手が一つのチームになれているからこそ、良い結果を得られたと思う」と自信を見せた。
また、準々決勝の対戦相手については、「どのチームと対戦しても我々にできる姿を見せるために準備したい。Kリーグから2チームが上がっているが、どうせなら現時点ではなくもっと高いところで会えたら良いだろう」と希望も語った。
水原三星の勝利をもって、ACL東地区のベスト8は北京国安、蔚山現代(ウルサン・ヒョンデ)、ヴィッセル神戸、水原三星の4チームに決まった。準々決勝は来る10日に行われる。
なお、この試合のマン・オブ・ザ・マッチには、後半37分に逆転ゴールを決めた元サガン鳥栖MFキム・ミヌ(30)が選ばれた。
キム・ミヌはグループステージ最終節ヴィッセル神戸戦に続き、2試合連続のMOMだ。
試合後、キム・ミヌは「2試合連続でMOMに選ばれたのはチームメイト全員のおかげだ。彼らのおかげで、僕が良いプレーをスタジアムで披露できたと思う」と、チームメイトの奮闘を称えた。
続けて、「前半は良い姿を見せられなかったが、ハーフタイムに監督と選手たちで“自分たちの試合を見せよう”と誓い合った。結果、それが実現できて嬉しい」と勝利を喜んだ。
最後に、主力不在でも勝ち進んでいる状況についてキム・ミヌは次のように述べた。
「ここに来るときから外国人選手が抜けていた。彼らがいないことで僕たちが弱者と評価されたことが、選手たちのモチベーションになったようだ。相手よりも一歩より多く走り、コミュニケーションを上手くできる部分が僕らの長所だ」
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