数々の疑惑で活動がストップした女優ソ・イェジが、広告主にモデル料の半分を返さなければならない立場となった。
11月16日、ソウル中央地裁・民事合意25部(ソン・スンウ部長判事)は、ユハン健康生活がソ・イェジと所属事務所を相手に提起した訴訟で、契約解除による返還の責任を認め、「所属事務所が2億2500万ウォン(約2250万円)を支払え」と判決を下した。
ソ・イェジは2020年7月にユハン健康生活と栄養剤の広告モデル契約を結び、モデル料4億5000万ウォンを受け取って活動した。
しかし広告モデルとして活動していた2021年4月、かつての恋人で『愛の不時着』出演俳優でもあるキム・ジョンヒョンへのガスライティング(心理的虐待の一種)疑惑が浮上して議論となった。
すると、学生時代の整形疑惑や校内暴力疑惑、マドリード・コンプルテンセ大学の学歴詐称説、スペイン留学時代の人間性を疑う疑惑など、次々と問題が浮上して物議を醸した。
疑惑が浮上すると、ソ・イェジは10カ月近くも沈黙を貫いた。そして2022年2月に所属事務所を通じて、「先に、あまりにも遅く、このように文で心を伝える点、心から申し訳ない。これまで私にくださった叱責と数多くの話を見ながら、自分自身を振り返る時間を持った」と謝罪文を発表した。
そんななかでユハン健康生活は、ソ・イェジが「品位維持約定」を違反したとの理由で契約を解除し、モデル料、違約金、損害賠償を求める訴訟を提起した。
両者の契約書には「広告モデルが飲酒運転、ひき逃げ、暴行、校内暴力、麻薬などの疑いで立件されたり、これを認めたりなど公人として品位を害する行為をしてはならない」と明記されていたという。
今回、裁判所は「ソ・イェジに対する疑惑が事実だとしても、すべて契約期間前のこと」とし、疑惑が提起されただけではソ・イェジが契約を違反したと見られないと判断した。
それでも裁判所は、疑惑が事実かどうかと関係なく、ソ・イェジのイメージが悪化したためユハン健康生活が広告モデル契約を解除したのは適法とした。
そして「モデル料が支払われて以降に広告放映が取り消された場合、モデル料の50%を返還する」という契約書の条項に従い、所属事務所がユハン健康生活に2億2500万ウォンを支払うよう判決を下した。
なおソ・イェジは2022年6月に放映されたドラマ『イブ』(原題)で復帰しているが、次回作を知らせていない。
◇ソ・イェジ プロフィール
1990年4月6日生まれ。2013年のドラマ『ジャガイモ星』でデビューし、魅力的なマスクと演技力で存在感を示した。『夜警日誌』(2014年)、『ラスト・ゲーム~最後に笑うのは誰だ?!』『パパはスーパースター!?』(2015年)、『ファンタスティック・クラブ』『君を守りたい~SAVE ME~』(2017年)などに出演。2020年のドラマ『サイコだけど大丈夫』で、強烈な絵本作家コン・ムニョンを演じながら本格的な人気を得た。
前へ
次へ