韓国時代劇『オクニョ』、最終回では描き切れなかった“史実”とは?

2019年12月06日 テレビ #韓流時代劇

『オクニョ』では女優パク・チュミの妖艶な悪女っぶりに不思議と引き寄せられてしまった視聴者たちも多いと思われるが、ドラマ同様に事実でも数多くの悪事を働き、「朝鮮王朝3大悪女」の1人とされているほどである。

もともとの身分は奴婢(ぬひ)という最下層だったが、文定大妃の実弟で朝廷の高官だった尹元衡(ユン・ウォニョン)の妻にまで上り詰め、数々の悪行に手を染めたことは『オクニョ』を見てきた視聴者たちならすでにおわかりだと思う。

実際の尹元衡・鄭蘭貞夫婦が働いた悪事は数知れないが、その非道ぶりは俳優チョン・ジュノと女優パク・チュミが演じたそれよりも極悪で、その生き様も卑怯極まりないものだった。2人の最期も実際にも哀れなものだった。

ちなみに文定王后、尹元衡、鄭蘭貞の死後、1567年には明宗も寿命が尽きた。

1534年に生まれ、1545年にわずか11歳で即位した明宗だが、33歳の若さでこの世を去っている。母やその側近たちの悪事が国王の命を奪ったといっても過言ではないかもしれない。

ただ、そういった史実をもとにフィクションという味付けを加え、エンターテインメントにしてしまうのが韓国時代劇の魅力のひとつでもある。

まして『オクニョ』を手掛けたのは、“韓国時代劇の巨匠”イ・ビョンフン監督だ。

監督が手掛けた『チャングム』や『イ・サン』『トンイ』などが日本でも高い人気を得ているが、『オクニョ』もその仲間入りを果たし、主人公オクニョを演じたチン・セヨンは日本でファンミーティングを開催するほどの人気者になった。

いずれにしても、日本全国の視聴者たちを楽しませてくれた『オクニョ』。日本でも韓流時代劇の代表作として、長く評価されることだろう。

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