現在、斬新な設定とストーリーで注目を集めているNetflixオリジナルシリーズ『マスクガール』。本作のヒットの裏には、ある“最先端音声技術”が存在していた。
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『マスクガール』は外見のコンプレックスを持った平凡な会社員キム・モミが、マスクで顔を隠したままインターネット放送活動をしたことで起きる出来事を描いた物語。コ・ヒョンジョン、ナナ、イ・ハンビョルの3人の女優が“3人1役”を演じたことでも話題の作品だ。
主人公のキム・モミはマスクを着用すると他の人物に急変するというキャラクターだ。そのため、AIオーディオ技術「Supertone(スーパートーン)」でマスクガールだけの新たな音声を生成し、「多話者音声モーフィング技術」でナナとイ・ハンビョルの声を組み合わせたという。
『マスクガール』への協力について、Supertoneのイ・ギョグ代表は「配信者のマスクガールが異なる人格を見せるだけに、第3の声が必要だという製作陣の演出意図を満たすため、Supertoneの技術を活用することになった」とし、「Supertoneの技術力がコンテンツ製作環境の革新とクオリティ向上に寄与できたことは意味深い」と伝えている。
Supertoneの技術力をベースに生成されたマスクガールの声は、製作陣の繊細な演出が加わったことで最終形態となった。キム・ヨンフン監督はレコーディングスタジオで各場面に合う多様な音声モデルをマッチさせ、最も適したモデルを選定したそうだ。
さらに、パートナー会の「Livetone」がサウンドデザインを担当し、作品演出の意図に符合する繊細な技術調整を引き受けたことで、Supertoneとのシナジーが最大化。両社は今年7月、音響技術開発および相互協力のための業務協約(MOU)を締結した。
キム・ヨンフン監督は「この作品の重要な特徴であるキャラクターの“連結性”のためにSupertoneの技術を活用したが、満足している」と感想を明らかに。Livetoneのチェ・テヨン代表も「Supertoneは神秘的で奥ゆかしい雰囲気を持ったマスクガールの声を感覚的に表現し、コンテンツの魅力を最大限に引き上げた」と絶賛している。
マスクガールの声の制作過程が明らかになると、視聴者も関心を示した。声自体に対する好感を示す一方、「なぜか俳優の声と少し違った感じがした」「ナナ、イ・ハンビョルの声が一緒に聞こえてきたので不思議だった」などの反応が相次いだ。
なお、SupertoneはHYBEの子会社で、多様なメディア分野で最先端オーディオ技術を提供している。HYBEのインタラクティブ・メディア事業を担う「HYBE IM」などが進行するプロジェクト「Midnatt」では、世界初となる“6カ国語”による音源を披露し、コンサートでは他人の声でリアルタイム歌唱するステージを披露してきた。
ほかにもDisney+で配信中のドラマ『カジノ』では、俳優チェ・ミンシクの若い頃の回想シーンのため、60代の声を30代に変換する技術を披露したこともある。
(記事提供=OSEN)
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