ついには国会議員まで動き始めた。
米ビルボードで歴代K-POPガールズグループの最高記録を更新しながら、所属事務所との契約問題で活動が止まってしまったFIFTY FIFTYの悲劇を繰り返さないために、とある国会議員が中小芸能事務所を保護するための法改正案を発議するというのだ。
8月29日、ハ・テギョン議員(国民の力)は自身のソーシャルメディアに「子供たちの戸籍を消してしまおうとした悪徳プロデューサーから中小企画会社を守る“FIFTY FIFTY法”を発議する」という文章を掲載した。
ハ・テギョン議員は「とある中小企業がローンチしたガールズグループFIFTY FIFTYが世界を舞台に優れた成果を収めている。大きな予算がかからなかったのに、実力ひとつで奇跡を成し遂げた」とし、「ところが、ある悪徳業者がこの成果を自分の利益として独占しようとした。外注制作会社に過ぎないあるプロデューサーがガールズグループメンバーを懐柔して契約を解約させ、自身の所属にしようとした状況が明らかになった」と伝えた。
続けて「会社の立場では、外部勢力が侵入して子供たちの戸籍を変えようとする親権訴訟を提起されたのと同じだった」と比喩し、「このような仮処分訴訟は最終的に棄却され、議論は一段落した。中小企業の成果を横取りしようとした試みは結局、失敗に終わったのだ。メンバーたちも事案を正しく見て、所属事務所に戻って世界舞台で縦横無尽に活躍することを願う」と付け加えた。
ハ・テギョン議員は「製造業の場合、製品に対する特許や営業秘密規定などで保護される多様な制度がよく整っている。しかしエンターテインメント産業は違う。音楽や広告など大部分が、人の様々な行為が製品となるため、制度の死角地帯に置かれている」と指摘した。
彼は「大衆文化芸術分野でも中小企業を保護し、制度的に支援するために“大衆文化芸術発展法”の改正案を文化体育観光部と議論している。中小企画会社が安全に事業を営むことができるよう、政府レベルの保護と支援内容を強化し、これを通じてK-POPの質的成長を図ろうと思う。法案が作られ次第、詳細をお話しする」と明らかにした。
先立って6月、FIFTY FIFTYのメンバー4人が専属契約効力停止仮処分を申請した。所属事務所であるATTRAKTの不透明な清算などが理由だった。
一方でATTRAKTは、契約上の義務を怠ったことはないとし、外注業者であるThe Giversのアン・ソンイル代表を業務妨害、業務上背任などで告訴した。
一連の騒動は人気ドキュメンタリー番組でも取り扱われ、その報道が偏っているなどと批判を浴びる事態になるなど、芸能界を超え、社会的な注目が集まった。
裁判所は8月28日、FIFTY FIFTYがATTRAKTを相手に提起した専属契約効力停止仮処分申請を棄却。「精算資料の提供義務違反とは断定しにくく、信頼関係が破綻する程度に達したと断定することも難しい」と棄却理由を明らかにした。
所属事務所との専属契約は有効という結論が出たことで、FIFTY FIFTYが所属事務所に戻るのか、また違う紛争が始まるのか関心が高まっている。
■裁判所が支持したのは所属事務所…敗れたFIFTY FIFTYメンバーは今後どうするのか
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