韓国のホラー映画がタイトル変更の可能性、一体なぜ…過去には日本人俳優出演作も同様の状況に

2023年08月24日 映画 #韓国映画

公開間近の韓国ホラー映画が、タイトルを変更するかもしれない。一体何があったのだろうか。

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韓国では現在、9月13日に封切り予定の映画『雉岳山』(原題)に対する憂慮の声があがっている。

本作は、実在する韓国の雉岳山(チアクサン)にまつわる怪談を扱ったホラー作品で、山岳バイクサークルの会員たちが、30年前に謎の死体の一部が発見された雉岳山の山小屋を訪ねたことで起きる事件を描いている。俳優ユン・ギュンサン、キム・イェウォン、ヨン・ジェウク、ペ・グリン、イ・テファンなどが出演する。

『雉岳山』ポスター

『雉岳山』の公開を控え、江原道・原州市(カンウォンド・ウォンジュシ)は8月24日、事実ではない怪談の内容によって、代表的な観光地である国立公園の雉岳山と地域に、否定的なイメージがついてしまうのではないかという憂慮を製作会社に伝えたと明らかにした。

いわゆる“都市伝説”

『雉岳山』スチールカット

原州市は最近、映画の製作会社にタイトルの変更を要求するとともに、「事実ではない虚構」や「地域とは何の関係もない」という文言を映画の導入部に挟み込むなどの対応を要求し、イメージの毀損を事前に防ぐ方案を講じているという。

原州市がこのように対応に乗り出したのは、本作が都市伝説「18ぶつ切り連続殺人」を含んでいるためだ。この話は、1980年、雉岳山で18個にぶつ切りにされた10の遺体が数日おきに発見されたが、公にされず、秘密裏に捜査が行われたというものだ。

ただ、この話はインターネット上に出回った都市伝説、怪談の類に過ぎず、警察は事実ではないし、そのような記録はないとしている。

なお、ホラー映画のタイトルをめぐる議論は今回が初めてではない。俳優・國村隼の怪演が話題となり、韓国で687万人を動員した大ヒット作『哭声/コクソン』(原題)は上映当時、地方自治体の抗議によって、実在する地名「谷城(コクソン)」の漢字を併記し、「映画は谷城地域と関連のない虚構の内容だ」という文言とともに上映された。

ほかにも、実在の廃病院を舞台にしたPOVホラー『コンジアム』も2018年の公開当時、実際の病院所有者が建物の売却に支障をきたす恐れがあるとし、上映禁止仮処分を申請するなど紆余曲折があった。だが、仮処分申請は裁判所で棄却され、上映されたことがある。

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