韓国映画業界で興行順位を上げるために観客数を“水増し”したされる関係者69人が検察に送致された。
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ソウル警察庁の反腐敗・公共犯罪捜査隊は8月16日、業務妨害の容疑を受けるCGV、ロッテシネマ、MEGABOXの大手シネコン3社や配給会社24社の業界関係者69人を検察に送致したと明らかにした。
警察は最近5年間、韓国で公開された映画のうち、少なくとも323編のボックスオフィスが操作され、水増しされた観客数は267万人に達すると把握した。
そのなかには、チョ・グク前法務部長官のドキュメンタリーである『あなたがチョ・グク』(原題)をはじめ、『雨とあなたの物語』『非常宣言』『野獣の血』などが含まれているという。
今回送致された人物らは、2018年3月から今年6月までいわゆる“買い占め”と呼ばれる方式で、深夜時間帯の上映映画などのチケットを大量に購入し、観客なしで上映する“幽霊上映”などで興行順位を操作した疑惑が持たれている。
警察関係者は「観客数などの資料を伝送する主体が映画上映館に限定され、共謀した映画配給会社に対しては別途の制裁規定が不足している。文化体育観光部と映画振興委員会に制度改善を建議する予定」と伝えた。
韓国映画界では現在、一般的な慣行と見られるにも関わらず無理な送致ではないかという反発と、今回をきっかけに誤った慣行は改善が必要だという意見が続いている。
いずれにしても韓国映画産業の根幹を揺るがしかねない状況だ。観客数の“水増し”をめぐる疑惑が、どんな結果をもたらすか注目だ。
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