所属事務所の代表が惨憺たる心境を明らかにした。
【写真】奇跡のガールズグループ、FIFTY FIFTYとは?
専属契約紛争を経験しているK-POPガールズグループFIFTY FIFTYの所属事務所ATTRAKTが7月3日、衝撃的な録音記録を公開したなかで、ATTRAKTのチョン・ホンジュン代表が心境を伝えた。
チョン代表は去る6月30日、本紙『スポーツソウル』に「90歳の母親が一生をかけて集めたお金9000万ウォン(約900万円)も制作費として使った」とし、「最後にできることがひとつもなく、亡くなった父親に祈った。とても悔しい」と本音を打ち明けた。
先立ってATTRAKTは6月23日、「所属アーティスト(FIFTY FIFTY)に接近して契約を違反するよう誘引する外部勢力が確認された」と明らかにしたことがある。
続いて6月26日にはワーナーミュージック・コリアに内容証明を送り、6月28日にはFIFTY FIFTYの大ヒット曲『Cupid』を作った音楽プロデューサー、The Givers社のアン・ソンイル代表を「メンバー強奪を試みた外部勢力」と名指しした。
ATTRAKTは同日、アン代表のほか3人を業務妨害、電子記録などの損壊、詐欺、業務上背任の疑いでソウル江南警察署に告訴した。
だが、The Giversは6月29日、「ATTRAKTがメディアを通じて明らかにした告訴理由は事実とまった違う」とし、「ATTRAKTが虚偽内容を流布し、当社はもちろん、代表と役職員の名誉を毀損して業務を妨害した」と対抗することを予告した。
これとは別に、FIFTY FIFTYのメンバー4人も6月28日、透明性のない精算などを理由にATTRAKTを相手にした専属契約効力停止仮処分申請を出した状態だった。
そんな状況でATTRAKTが公開した録音記録は、衝撃そのものだった。
ワーナーミュージック・コリアの役員とチョン代表が対話を交わした録音記録で、その役員は「アン・ソンイル代表にバイアウトをすることで200億ウォンの提案をした」と話した。これに対してチョン代表は「バイアウト」がどんな意味なのか問い返すと、ワーナーミュージック・コリアの役員は「レーベル買収を意味する」と答えた。
中小事務所のATTRAKTがローンチしたFIFTY FIFTYは、今年2月24日に発表した『Cupid』がTikTokで流行したことをきっかけに、米英圏の音楽チャートで新しい風を巻き起こした。
世界2大チャートに挙げられる米ビルボードのメインシングルチャート「HOT100」と、英オフィシャルシングルチャート「トップ100」に14週連続で入り、歴代K-POPガールズグループの新記録を作った。その勢いで7月公開予定のハリウッド映画『バービー』のOSTにも参加した。
FIFTY FIFTY以前まで、米ビルボードチャートと英オフィシャルシングルチャートはHYBE、SMエンターテインメント、YGエンターテインメントなど、韓国の大手芸能事務所のアーティストしかチャートインしたことがなかったため、K-POP界では彼らを「中小の奇跡」と呼び、応援を惜しまなかった。
そんな奇跡と呼べる成果は、所属事務所の物心両面の支援があったからこそ可能だった。
先立ってFIFTY FIFTYのフィジカルアルバムを発売するための費用が足りず、チョン代表が10年間つけてきたロレックスや自動車、長く共に歩いてきたマネジメント理事の自動車まで売った話が『スポーツソウル』の独自報道で公開され、業界はもちろん、ファンの手本となったりもした。
しかし今回の専属契約紛争で、これまで成し遂げた成果が水泡に帰すと見られる。
FIFTY FIFTYは大ヒットした『Cupid』以降の歩みが重要だが、メンバーたちと外注プロデューサー、所属事務所が対立し、法廷での争いまで予告されたため次のアルバムを期待することが難しくなった。
あまりにも残念なことだが、「中小事務所の奇跡」は「中小事務所の裏切り」で失墜する見通しだ。
■“弱小事務所”なのにBLACKPINKやTWICEを超えたFIFTY FIFTY、成功の秘訣とは
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