今後の韓国映画界を何十年にもわたって引っ張っていくはずだった30代のトップ俳優から、一瞬にして“麻薬王”になってしまったユ・アインの芸能界復帰は可能なのだろうか。
2年間で100回を超えるプロポフォール投薬に大麻、コカイン、ケタミンまで投薬したことが事実だった場合、やはり法的な処罰を免れないだろう。業界もユ・アインの芸能活動自体が当分は難しいと見通している。
しかし、一部では、既存のテレビ局に比べて海外視聴者が多いグローバルOTT(動画配信サービス)プラットフォームが多くなったことで、復帰が早くなるかもしれないという声も少なくない。
ユ・アインに先立ち、2020年2月にプロポフォール投薬の疑いで略式起訴されたハ・ジョンウは、韓国地上波のKBSからは番組出演停止処分を受けたものの、2022年9月にNetflixオリジナル『ナルコの神』で復帰したという前例もある。
ある芸能界関係者は「これまでNetflixは番組出演者の道徳性を問う事件に対して、比較的淡々と対応してきた。法的な処罰が避けられない場合、公開が延期されることもありうるが、莫大な資本を投入している上に、海外視聴者の場合は韓国の視聴者よりも出演者の事件・事故に鈍感な方なので、早い時期に撮影を終えた作品は公開することもできる」と見通した。
一方で、別の関係者は「過去にもスターの麻薬事件は絶えなかったが、2~3年の自粛期間後に復帰していた。ところが、ユ・アインのケースは多数の麻薬を多量に服用したため、軽視できないダメージを受けるものと見られる」とし、「また、被疑者として調査を受けるために警察へと出頭する場合、取材陣とに写真を撮られるものと予想される。俳優のキャリアとイメージにも致命的な汚点を残すだろう」と指摘した。
◇ユ・アイン プロフィール
1986年10月6日生まれ。韓国・大邱(テグ)出身。2003年のドラマ『四捨五入』でAraの恋人役を演じ一躍有名になる。デビューから1年でファンミーティングが開催されるほど異例の速さで人気を高めるが、芸能活動を一時休止。2006年から活動を再開し、様々なドラマや映画で助演を務める。2010年のドラマ『トキメキ☆成均館スキャンダル』で強い存在感を発揮し、ドラマ『ファッション王』『チャン・オクチョン』『密会』、映画『ワンドゥギ』『ベテラン』『王の運命 -歴史を変えた八日間-』『バーニング 劇場版』『#生きている』などの話題作に出演して活躍している。