ユン・ジェギュン監督が前作『国際市場で逢いましょう』(2014年)以来、8年ぶりに演出作を出したのだ。
映画は1909年3月、安重根(演者チョン・ソンファ)が真っ白な雪原の上を歩くシーンから始まる。舞い散る雪をかき分けながら一人で木の間を歩く安重根のそばに、祖国の独立を誓った同志たちが決然と肩を突き合わせている。
彼らは自分の左手の薬指の先を切り落とし、祖国守護の意志を固める。真っ赤な血と真っ白な雪が対照的で、独立運動家たちの瞳から感じられる悲壮さを強烈に感じられる。
1909年10月、ロシアとの会談のためハルビンを訪れた安重根は、伊藤博文の暗殺に成功するが、現場で緊急逮捕されて日本の法廷に立つ。
ユン・ジェギュン監督は、安重根が伊藤博文を射殺することに集中するよりは、死を控えた安重根と母親のチョ・マリア女史(演者ナ・ムニ)の間の格別な愛を表現することに集中した。だからこそナ・ムニが歌った『愛する私の息子』は心を響かせ涙腺を刺激する。
ミュージカル映画らしく、映画を輝かせるナンバーが耳元に残る。まず、チョン・ソンファのオープニング『断指同盟」を皮切りに、明成(ミョンソン)皇后の死の復讐を誓うソルヒの気持ちを込めた女優キム・ゴウンの『あなたを覚えています、皇后さまよ』、そして団体で歌って胸に響いた『その日を約束して』まで、ミュージカルの舞台から映画に再編された曲が深い感動を抱かせる。
ミュージカル以上の感動と面白さを与える映画『英雄』は、今年末、観客の心をつかむことができるか注目される。
なお12月21日、韓国映画振興委員会の映画館入場券統合ネットワークの集計を見ると、『英雄』は同日午前9時基準で前売り占有率12%、前売り観客数14万4345人を記録した。
(記事提供=OSEN)
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