『梨泰院クラス』や『Mine』と性的少数者が登場する韓国ドラマが増加中…視聴者の意見を聞いてみた

2022年05月16日 テレビ #韓国ドラマ
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性的少数者が主人公、または準主人公として登場する韓国ドラマが増えている。劇中の姿も従来の特別なキャラクターではなく、平凡で現実的なキャラクターとして登場している。

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韓国tvNの水木ドラマ『殺人者の買い物リスト』(原題)で俳優パク・チビンが演じた人物はトランスジェンダーだ。そのキャラクターは、生物学的な性別と性アイデンティティが異なる人物で、成長過程中に性別の不一致で苦しんでおり、存在だけで周囲の人々から差別的な視線と誤解を受ける。

同じくtvNのドラマプロジェクト『O'PENing』の2番目の作品『XX+XY』(原題)は、男でありながら女でもある17歳のヨンオの話だ。ヨンオはXX、XYの染色体をすべて持って生まれ、男と女のどちらの姿で生きていくべきかを自ら決める。ヨンオの父親はゲイ、母親は無性愛者だ。

(画像提供=tvN)『殺人者の買い物リスト』(左)と『XX+XY』

若者の反応は好評

こういった試みは、主に総合編成チャンネルで着実に続いてきた流れだ。

JTBCの『梨泰院クラス』(2020)では、トランスジェンダーのキャラクターが少なくない役割で登場した。 JTBCの『こんにちは、ドラキュラ』(2020、原題)は、少女時代のソヒョンが初等学校教師役として登場し、彼女の同性恋人役を演じた女優イ・チョンアとの厳しい恋愛を続け、母親とも葛藤を経験する過程を描いた。

tvNの『Mine』(2021)は、16部作のドラマシリーズで同性愛者の主人公を前面に掲げた。女優キム・ソヒョンが演じた完璧に見える財閥家の長男の嫁には、長年の同性恋人がいるという設定で、ドラマに新鮮で大きな響きを与えた。

(画像提供=JTBC、tvN)左から『梨泰院クラス』『こんにちは、ドラキュラ』『Mine』

若い視聴者たちの反応は好評一色だ。

会社員のクォンさん(29)は、「世の中には多様な人々が存在するのに、社会が今までこれに努めて背を向けてきたようだ。今はこの多様性が注目されているようで、期待される」と話した。大学生のキムさん(25)は、「本やニュースでクィア(性的少数者)フレンドリー文化を伝えるには限界があると思う。ドラマのようなコンテンツは劇中の人物に感情移入ができるので、少数者を“彼ら”として他者化せず、“私たち”の話に置き換えて見ることになると考えている」と伝えた。

自分を両性愛者と紹介した就活生のキムさん(24)は、「以前にも性的少数者の存在が放送で可視化された。ただ性少数者は“あってはならない存在”と表現されていたのではないか」とし、「性的少数者が可視化されることももちろん重要だが、どう描かれるかがより重要だと思う」と話した。レズビアンの大学生シムさん(23)は、「まだ可視化が必要な状況だと思っており、増えること自体は肯定的に見ている。ただ多様な姿で描写してほしい。クィアに対する固定観念を再生産しない方向であってほしいし、幸せなクィアの話もたくさん扱ってほしい」と頼んだ。

公立学校の教師パクさん(31)は、「学生たちが生きていくなかで出会う多様な人々を見せることで、多様性に対する開かれた態度を育て、思考の幅を広げる良い基盤になるようだ」と評価した。

反対の声も「現実は別」

一方で、中高年層にはまだ適応の時間が必要に見える。

主婦のイさん(58)は、「彼らの話がもどかしくもあり、他人の子供がそうだとすれば納得できるが、自分の子供だったら受け入れがたいだろう。ドラマに登場する性的少数者の話に、少し当惑している」と話した。キムさん(62)も、「性的少数者を非難することはできないが、流れがそちらに進むのは賛成し難い」という反応を示した。

先立って2月に公開されたWATCHAのBLジャンルである『セマンティックエラー』が、公開直後から8週連続1位を記録し、現在も上位圏に位置している。

(画像提供=WATCHA)『セマンティックエラー』

『セマンティックエラー』の視聴者である会社員パクさん(28)は、「他のドラマではキャラクターが定型化された枠組みに合わせられているケースが多かったが、『セマンティックエラー』の場合は以前に見られなかった新鮮なキャラクターがいて良かった」とし、「同性愛の叙事を扱いながらも同性愛を異質的に、非正常的なものと扱わず、自然な愛の一形態として描いた点が響いた」と好評した。

しかし、こういった現象が性的少数者に対して高まった社会的関心を反映しているのかについては、専門家たちは一線を引いた。

WATCHAの関係者は、「性的少数の作品を必ず作らなければならないというよりは、既存の放送とは違う“ハマる”作品を作ろうとしたら、『セマンティックエラー』が人気ウェブトゥーン(ウェブ漫画)であるため、ドラマ化することになった」とし、「『セマンティックエラー』の人気の要因はキャンパスものという点と作家、俳優、監督の組み合わせなどが合致したからと内部では判断している」と伝えた。

テレビ業界のとある関係者は、「BLはこれまで陰で人気のあったジャンルなので、特定のマニア層を確実に捕まえればいいOTT(動画配信サービス)の特性と、よく合ったようだ。特に『セマンティックエラー』の場合、マニア層があまりにも強固でドラマが公開されるやいなやファンが自らグッズを作り、グッズを作ってほしいと要請してきたという」と述べた。続けて「BLはクィアものの一種だが、『セマンティックエラー』に対する高い関心は、性的少数者の人権に対する関心とはまた別物と見る必要があると思う」と線を引いた。

また別の関係者も、やはり「性的少数者に対して高まった関心もある程度の影響はあるが、クィアものは現実、BLはファンタジーの一種だ」と分析した。

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