映像コンテンツ産業が発展している韓国には、実にさまざまな賞がある。
例えば映画界では、『大鐘(テジョン)賞』や『青龍(チョンリョン)映画賞』が有名だ。ドラマの分野では、『ソウルドラマアワード』があるし、KBS、MBS、SBSといった地上波テレビ局の各チャンネルが、それぞれ年末に開催する『演技大賞』もある。
映画部門、テレビ番組部門、演劇部門などを称える『百想芸術大賞』もあるほどだが、そんな韓国で今、大きな期待と注目を集めている賞がある。
『ザ・ソウルアワーズ(The Seoul Awards)』がそれだ。2017年に創設されたまだ歴史が浅い授賞式であるが、早くも「韓国を代表する授賞式になる」と期待が寄せられている。
ドラマと映画が対象になる授賞式
何が既存の授賞式と異なるのか。例えば映像コンテンツに特化していることだろう。
総合芸術大賞としては『百想芸術大賞』があるが、『ザ・ソウルアワーズ』はドラマ部門と映画部門だけに絞っている。
ドラマ部門と映画部門のそれぞれで、大賞(作品賞)、男優主演賞、女優主演賞、男優助演賞、女優助演賞、男優新人賞、女優新人賞、特別俳優賞、人気賞を発表しているのだ。
文字通り、韓流映像コンテンツを称える賞で、「将来的には韓国のゴールテングローブ賞」になる可能性を秘めているとされているほどだ。
幅広い年齢層が“審査団”に!!
しかも、その選定方法が画期的だ。既存の授賞式は、ドラマや映画の関係者や評論家などで審査委員会が構成されるが、『ザ・ソウルアワーズ』は専門家で構成された審査団だけでなく、韓国で初めて“国民審査団”もその選定作業に参加する。
“国民審査団”とは韓国在住者であればインターネットを通じて誰もが申請できるもので、面接を経て最終的に“国民審査団”のメンバーが選定されている。つまり、幅広い年齢層の意見が反映される授賞式なのだ。
まさに、ドラマや映画といった映像コンテンツに携わるスターや俳優とファンたちがひとつになる新しい形の“韓流フェスティバル”といえるだろう。
記念すべき第1回授賞式では、俳優チソンや女優パク・ボヨンなど多数の韓流スターたちが一堂に会し、華やかにその歴史の幕を開いた『ザ・ソウルアワーズ』。
2018年10月27日には第2回大会を迎え、国際的知名度もますます高まっていくことが予想されているだけに、ぜひ今から注目しておきたい。