韓国で尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が罷免され、次期大統領をめぐる闘いがスタートしたなか、映画『私の頭の中の消しゴム』などで知られる女優キム・ブソンにも関心が集まっている。
彼女は、今最も次期大統領に近い男とされる「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)代表と、かつて不倫関係にあったと主張した人物だからだ。
キム・ブソンは4月6日、自身のYouTubeチャンネルでライブ配信を行い、尹前大統領の罷免について持論を展開した。
彼女は、「幼い頃から“家庭には良い女性が入ってこないといけない”という言葉をよく聞いて育ったが、尹前大統領を見ていると、本当に気の毒に思える」と語った。
さらに「年を取ると“妻に頭が上がらない”という話をよく聞くが、家の中で妻の声が大きいと、本当にきついものだとみんな言っている」と付け加えた。
キム・ブソンは「だからなのか、尹前大統領が個人的に気の毒だと思える」と述べ、「私は野良猫にご飯をあげたり、木を植えたりして共同体精神を実践しているが、キム(・ゴンヒ)夫人はいつも髪型を変えたり、服をこう着たりああ着たりしてばかりだ」と批判した。
そして「だからこそ、なおさら腹立たしい。私たちは尹大統領に投票したのに、国を壊したのはキム夫人だったように思える」と語った。
このようにキム・ブソンは尹前大統領を支持していたわけだが、彼女は、前回の大統領選で尹前大統領と接戦の末に敗れ、現在、最有力の次期大統領候補とされる李在明代表と不倫関係にあったと主張したことがある。
彼女が2018年に明らかにしたところによると、2人は2007年から約1年間にわたって恋人関係だったという。しかし李在明代表側はこの主張を一貫して否定しており、キム・ブソンを虚言癖と麻薬の常習者という趣旨で非難した。
信頼できる証拠が提示されていないため、真相は依然として明らかではないが、キム・ブソンの発言に一貫性がなく情緒的すぎるため、疑問視する声も根強い。
それでもキム・ブソンは、現在も李在明代表への批判を続けており、3月27日に李在明代表が公職選挙法違反事件の控訴審で無罪判決を受けた際も、「ああ、いい日だ。“李在明が刑務所に行くのにふさわしい日”だと思っていたのに、午後3時半ごろに“無罪”と聞いて一気に興ざめした。喜んでいたぶん、がっかりした」と話した。
さらに「李在明には誰よりも被選挙権を剥奪され、政治家として終わってほしかった。それが、私が彼と“ケッタル”(李在明の過激な支持者)にされたことへの復讐だ。人間の感情とはそういうもの。あの人たちは私を殺そうとした」などと付け加えた。
尹前大統領が去り、次期大統領選挙が始まろうとしているなかで、キム・ブソンの政治的な発信が今後も続いていくのか注目される。
(文=スポーツソウル日本版編集部)
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