兵役義務は全韓国男性の基本責務だ。芸能人も例外ではない。むしろ公人として、より厳しい視線が注がれるケースも多い。
現在、ボーイズグループWINNERのメンバーであるソン・ミノが、社会服務要員としての服務期間中、長期にわたって無断欠勤をしていた疑いで兵務庁の調査を受けている。処分はまだ確定していないが、この問題を通じて「兵役の誠実な履行とは何か」という議論が改めて注目を集めている。
一部では「現役で再入隊して責任を取るべきだ」との声も上がっているが、法的にはほぼ不可能とされる。誠実に兵役を終えた人々から見れば、そうした声も理解できるが、ソン・ミノが服務していた「社会服務要員」と、過去に実際に再入隊命令が下った「産業機能要員」では、制度の目的や管理体制が異なるため、同列には扱えないのが現実だ。
社会服務要員とは、健康上の理由や家庭の事情などで軍隊での現役勤務が困難と判断された者が、福祉施設・官公庁・教育機関などの公的機関で任務に従事する制度。身体検査で補充役と判定された者が対象で、服務期間中は公務員と同様に平日昼間に勤務するのが原則となっている。一方、産業機能要員とは一定の技術資格や業種に基づき、民間の指定企業(IT、製造業など)での勤務を通じて兵役を代替する制度で、兵役の一環でありながら実質的に民間労働として従事する形になる。
最大の違いは、社会服務要員が主に公的機関に勤務し、国家による管理が強いのに対し、産業機能要員は民間企業に所属しながら義務を履行するため、過去には管理が行き届かず不正や逸脱が生まれやすかったという点にある。
こうした背景もあり、産業機能要員として服務中に問題が発覚した場合には「服務の無効」や「再入隊」といった処分が実際に下されたケースがある一方で、社会服務要員に対しては法的に“現役再入隊”を命じる制度的な根拠は存在しない。
過去には、この産業機能要員として服務中に勤務不正が発覚し、実際に“再入隊”を命じられた芸能人も存在する。
代表的な例として挙げられるのが、お笑い芸人のソン・ホンスだ。彼は2006年に産業機能要員として兵役を開始したが、勤務態度に問題があったとして兵務庁から再入隊を命じられ、最終的には現役として再び兵役を果たすことになった。
また、歌手チョン・ミョンフン(元NRG)も2000年代半ばに産業機能要員として服務していたが、2007年に勤務先の音楽流通会社への無断欠勤が発覚し、やはり再服務の対象となった。
そして『江南スタイル』で知られる歌手PSYも、その一人だ。彼は2003年から2005年にかけて産業機能要員として兵役に就いていたが、その間に多数の芸能活動を行っていたことが問題視され、兵務庁は「服務無効」と判断。2007年に現役として再入隊するよう命じられた。
このほかにも、元Sechs Kiesのカン・ソンフンとイ・ジェジン、そして歌手カン・ヒョンスらも服務中の不誠実な勤務が発覚した。カン・ソンフンとイ・ジェジンは現役兵として、カン・ヒョンスは社会服務要員として、それぞれ再入隊している。
このように、過去には芸能人であっても、不誠実な含む実態によって再び入隊を命じられたケースは存在する。ただし、いずれも産業機能要員としての服務中に義務違反が発覚した場合であり、ソン・ミノのように社会服務要員として服務中の事例とは制度上、明確に異なる。
そのため、今回のソン・ミノ問題が法的に「再入隊」に発展する可能性は極めて低いとされている。それでも、兵役の不誠実な履行が社会的関心を集めるたびに、過去の“再入隊芸能人”たちの例が再び注目されるという構図は変わらない。
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