元FIFTY FIFTYのメンバー、アラン、シオ、セナが、新グループ「Ablume（アブルーム）」として再デビューすることが決定した。しかも、彼女たちのプロデュースを手がけるのは、かつてFIFTY FIFTYの楽曲制作に関わったアン・ソンイル氏だ。
2月26日、Ablumeの所属事務所MASSIVE E&Cは本サイト提携メディア『OSEN』を通じて、「Ablumeの今後の活動について議論するなかで、メンバーたちの要請によりプロデューサーとしてアン・ソンイル代表にオファーを出し、彼がこれを受諾した」と公式に発表した。
FIFTY FIFTY時代、世界規模のヒット曲となった『Cupid』などの制作を担当したアン・ソンイル氏が再び関わることで、どのような音楽を生み出すのか注目が集まる。
アラン、シオ、セナの3人は2022年11月に4人組グループFIFTY FIFTYのメンバーとしてデビュー。1stシングルのリード曲『Cupid』は米ビルボードのメインシングルチャート「HOT100」に25週連続チャートイン（最高順位17位）し、BLACKPINKが持っていた歴代K-POPガールズグループの連続チャートイン記録（8週連続）を大幅に更新して“中小芸能事務所の奇跡”と呼ばれた。
しかし、わずか6カ月後の2023年6月に所属事務所ATTRAKTを相手取り、専属契約の効力停止仮処分を申請し、活動を休止していた。
残ったメンバーのキナは、法的紛争の最中に裁判所の最終判断を待たずしてATTRAKTへの復帰を決断。一方、アラン、シオ、セナの3人はそのまま訴訟を続けていた。しかし、裁判所は「ATTRAKTが契約上の義務（精算資料の提供や健康管理）を違反したと認めるのは難しい」と判断し、3人の訴えを棄却。最終的に、ATTRAKTは3人に対して専属契約の解除を通告した。
これにより、キナはATTRAKTに残り、新メンバーを迎えて5人組となった“新生FIFTY FIFTY”の一員として活動。対して契約を解除された3人は、2023年8月にMassiveN&Cと新たな専属契約を締結し、新グループとして再出発する道を選んだ。
グループ名の「Ablume」は、ドイツ語で「花」を意味する「blume」から派生した造語で、 「小さな種が成長し、美しく花を咲かせるように、メンバーそれぞれが自身の色を見つけ、一つのハーモニーを作り上げる」という意味が込められている。
FIFTY FIFTYとしての経験を経た3人が、新たな環境でどのような世界観を見せるのか期待が高まる。
ただし、Ablumeの活動が始まる一方で、元所属事務所ATTRAKTとアン・ソンイル代表の法的対立は現在も継続中だ。
ATTRAKTは、アン・ソンイル氏が代表を務めるThe Giversに対して損害賠償請求訴訟を提起しており、FIFTY FIFTYの元メンバー3人との専属契約を解除した後も対立の火種は消えていない。
Ablumeが新たな道を歩み始めるなか、彼女たちの音楽活動が法的な問題に影響されることはあるのか、ファンの関心が集まっている。
かつてFIFTY FIFTYをプロデュースしたアン・ソンイル代表のもとで再出発を果たすAblume。彼女たちがどのような音楽を作り、どのようなアイデンティティを確立するのか、K-POPシーンでも大きな注目を集めそうだ。
果たして、AblumeはFIFTY FIFTYを超え、新たな“花”を咲かせることが出来るのだろうか。その瞬間をファンは待ち望んでいる。
◇FIFTY FIFTYとは？
キナをはじめとするメンバーで構成され、2022年11月にアルバム『THE FIFTY』でデビューしたガールズグループ。当初は4人組で活動し、2023年2月に1stシングルアルバム『The Beginning: Cupid』をリリースすると、そのタイトル曲『Cupid』が大ヒット。米ビルボードのメインシングルチャート「HOT100」に25週連続チャートイン（最高順位17位）し、BLACKPINKが持っていた歴代K-POPガールズグループの連続チャートイン記録（8週連続）を大幅に更新して“中小芸能事務所の奇跡”と呼ばれた。しかし同年6月、メンバー全員が専属契約効力停止仮処分申請を提出して所属事務所と紛争し、最終的に3人が脱退してキナだけが残る結果に。キナに新しいメンバー4人（ムン・シャネル、イェウォン、ハナ、アテナ）を加えて5人組に生まれ変わり、2024年9月20日に新アルバムをリリースした。
■FIFTY FIFTYが「分裂」する過程が生々しく…“黒幕”の録音ファイルが公開され波紋
前へ
次へ
