学生時代のいじめ加害者と名指しされ、崖っぷちに追い込まれた俳優チョ・ビョンギュと女優パク・ヘスが堂々と復帰を宣言した。
チョ・ビョンギュは悔しさを主張して「最後まで行く」という立場を明らかにしながらドラマ撮影中であり、パク・ヘスは約2年ぶりに公式の場に登場して自身の立場を淡々と伝えた。
振り返れば2021年初め、韓国では学校暴力という話題がスポーツ界から芸能界まで席巻した。女子バレーボール選手のイ・ジェヨン&イ・ダヨンの双子から学生時代にいじめられたという暴露が続くと、野球、サッカー、バスケなど種目を問わず、過去の学校暴力の被害者が声を上げ、その余波は芸能界にも広がった。
加害を認めた人もいれば、虚偽であることが明らかになったケースも多かった。
そのなかでもチョ・ビョンギュとパク・ヘスの疑惑に関する議論は、現在進行形だ。
チョ・ビョンギュは高校時代、ニュージーランドで学校暴力を主導したという疑惑に包まれた。彼は潔白を主張したが、当時出演中だったドラマやバラエティ番組から降板した。所属事務所側が暴露文は虚偽であり、暴露者が謝罪文を送ったと公開したが、また別の暴露者が「謝罪文を書いたことはない。善処を訴えたこともない」と反論し、未だに疑惑は続いている。
チョ・ビョンギュは「私は人生で誰かに傷をひとつも与えずに生きた人間でもなく、成長過程中に皆と聖人君子のように親しく過ごした人間でもない。小柄だという理由で金を強奪されたり、暴行を受けたりしたこともあるが、では今から私も被害者なのか。学校という場所は自我が完璧に形成される前に、多くの試行錯誤、葛藤、学びを通じて良い大人、社会人になれというところだと思う。私自身にも試行錯誤と葛藤、学びがあった。ただし法的、倫理的、道義的な線の中でだ。それを否定しない。なぜ俳優という職業の責任で、俳優という夢のなかった時代、事実ではなく幼年時代に対して謝罪しなければならないのか」と悔しさを主張した。
悔しさを訴えたチョ・ビョンギュは、「最小限の品位は守ろうとしたが、私も人間でありダメージがあるので、自分を守ろうとすべてを下ろして話す。虚偽の書き込みを流布した人から悪質な書き込みまで、最後まで行く」と宣言した。
“学校暴力疑惑”が続いているなかでチョ・ビョンギュは、映画『死んでももう一度』(原題)とドラマ『くだらない歴史』(原題)を通じて復帰を控えている。また、短編映画『スクールカースト』(原題)では校内暴力の被害者を救う主人公役を演じ、観客と会う準備をしている。
チョ・ビョンギュと同様に、パク・ヘスの学校暴力疑惑も進行中だ。パク・ヘスは学校暴力疑惑に対して告訴状まで出して強硬に対応しているが、依然として真実をめぐる攻防が続いている。議論によって初放送を控えていたドラマ『Dear.M』は、放送が無期限延期されたりした。
パク・ヘスは疑惑が浮上して約1年後に直接立場を明らかにし、当時の状況を詳細に明らかにした。そして「時間が長くかかっても、ゆっくり、一つひとつ明らかにし、最終的にはこのすべてが過ぎ去るということを信じている」とし、学校暴力は事実ではなく、真実を明らかにすると主張した。
自分が学校暴力の被害者であり、暴露者が学校暴力の加害者だと主張したパク・ヘスは、1年8カ月ぶりに公式の場に姿を現した。彼女は10月9日午後、釜山(プサン)の映画振興委員会試写室で開かれた新しい映画『君と私』(原題)の上映後、GV(観客との対話)で観客たちと会った。パク・ヘスは「この映画を撮影した当時、精神的にも肉体的にもかなり健康な状態ではなかった」と明らかにした。
特にパク・ヘスは、「私は今の状況を避けずに向き合いながら最善を尽くして解決しようと努力している。もう少しお待ちいただければ、正確に状況が整理されたときに、すべて詳しくお話しできるようにする」と明らかにした。緊張した姿が見えたが、涙を見せなかったパク・ヘスは落ち着いた口調で本音を打ち明け、堂々と復帰の扉を開いた。
まだ疑惑が解決されたわけではないが、堂々とした態度を主張するチョ・ビョンギュとパク・ヘスが復帰を知らせた。所属事務所を通じて数回、そして自ら直接疑惑を否定し、強硬対応の立場を明らかにした彼らが、疑惑を完全に払拭することができるか注目される。
(記事提供=OSEN)
◇パク・ヘス プロフィール
1994年11月24日生まれ。2014年のオーディション番組『K-POPスター』シーズン4でその名が知らせ、以降、ドラマ『内省的なボス』『青春時代』などで主演を務めた。またイ・ヨンエ主演の『師任堂(サイムダン)、色の日記』では、師任堂の子供時代を演じた。
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