学生時代の“いじめ加害者”疑惑で、渦中の人物として2週間を過ごした女優パク・ヘスが長い沈黙の末、自ら立場を発表した。
「嘘が嘘を生んで山のように積まれ、どんどん高くなっていった」と絶望の心境を告白し、「時間が長くかかっても必ず真実を明らかにする」と意志を伝えた。
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パク・ヘスは3月7日深夜、SNSに写真なしで長文を投稿した。16歳の思春期に経験した学校での出来事に関する話だった。
彼女は「文章を何度も書いては消してを繰り返した。事実ではないので過ぎ去っていくと信じて見守った間、嘘に嘘が重なり、新しい嘘が生まれ、それが山のように積もってどんどん高くなっていった。事実と関係のない写真1、2枚が“証拠”として力を持ち、偽の暴露が消すことができない偏見を作り出す過程を見ながら、苦痛だった」と、初めて暴露文が上がってからの2週間の心境を伝えた。
続いて「私が直接出て、話すことを多くの方が待っていたことを知っている。それでも長い時間、出てこなかった理由は、すでに手に負えなくなるほど大きくなった偏見のなかで私の言葉には力がないだろうということを知っていたからだ」とし、「私は嘘の噂が広がり、それらがあたかも事実であるかのように人々に刻印されることを、過去に1度経験したことがある。そのため人々の口から出てきた無数の嘘を一つひとつ正すことが、どれだけ難しいかをよく知っている」と説明した。
彼女が話した“嘘の噂が事実として刻印されたこと”とは、16歳で江南(カンナム)の中学校に転校したときのことだ。
パク・ヘスは「2008年、中学2年の時にアメリカに留学し、交換学生生活をして、次の年に韓国に帰ってきた。韓国に帰ってきて元から住んでいた地域を離れ、転校し、2009年7月には見知らぬ学校に中学校2年生として復学した。誰もいない不慣れな場所で学校生活を始めた私に、初めて経験する恐ろしいことが起こり始めた」としながら、過去を振り返った。
まるでドラマのような状況だった。彼女は「江北(カンブク)から転校したし、同級生よりも1歳多く、アメリカに留学していたという“事実”に、悪意を込めた嘘がつき、私に対する噂が急速に広がっていった。“アメリカで中絶手術をした”、“アメリカは行ったこともなく、以前の地域での言動が悪くて留年した”といった噂が事実であるかのように、私の後ろをついて回り始めた。2、3人にだけ教えた私の番号があちこちに広がり、毎朝起きたときにひどい悪口とセクハラの文章が来た。朝目が覚めると同時に、ドキドキした気持ちで携帯電話を確認し、両親に知られないように声もなく泣いた時間が思い出される」と述べた。
見知らぬ転校生への単純な嫉妬だったのか、理由のある嫌がらせだったかは不明だが、被害を受けたパク・ヘスにとっては恐怖の時間だった。
彼女は「前の学校ではごく普通の学生として友達と先生に愛され、良い記憶だけがあった私には、その時間を耐えることができず、過酷な時間だった。アメリカに行く1週間前、投稿する日でもないのに担任の先生とクラスメートが全員集まって、サプライズ送別会を開いてくれ、友人たちと写真を撮り、ケーキのロウソクを吹いて消した私が、見知らぬ地域に来て、なぜこのような扱いを受けなければならないのか、誰を責めるべきかわからず、あまりにも辛かった」と告白した。
しかしパク・ヘスに対する嫌がらせは、ますますエスカレートしたという。
彼女は「食事中にトレーをひっくり返され、制服に食べ物がついたり、廊下ですれ違うときにぶたれ、悪口を吐かれたりすることが起きた。“ただむかつく”という理由で、3年生の廊下に呼び出され、多くの学生が見ている前で頭を叩かれ、“殴りたい”、“3年生だったとしても殴っていた”と言われた」と話した。
続いて「そんな状況でも私が耐えることができた理由は、手を差し伸べてくれた何人かの温かい友人がいたからだ。しかしながら今も癒えていない傷のせいで、相談センターに3年間、相談した」と述べた。
パク・ヘスは、現在の校内暴力疑惑を提起したAさんについて、「初めて転校したとき、私のトレーをひっくり返し、すれ違えば悪口を言ったその人が現在、被害者と主張している人物だ」とし、「その後、3年生の時に距離が近くなった。一緒にいた間も、お互いに行き来がなかった今年までも、私たちが交わしたのは子供の頃の友情だったと思っていた。ここまで状況が悪化した以上、法的にすべての是非を決める瞬間を避けられそうにないが、かつて友人として過ごした関係がなぜこのようになってしまったのかと考えると、本当に胸が痛い」と伝えた。
パク・ヘスは「その子の友達が群れをなして私のインスタグラムアカウントに駆け付け、嘘で固められたコメントを書き込み、そのすべての嘘が火種となった。インターネットに出回っている匿名の話も、インスタグラムのキャプチャ画面を上げた内容だ。身元も出典も明らかではない話がすべて事実のようにネット上に出回っている」と、苦しさを吐露した。
彼女は「インスタグラムのコメントから2度にわたるインタビューまで、刻々と変わる信憑性のない話で嘘の扇動をして、私を壊そうというその子に、一体なぜそうするのか、それを通じて何を得るのかと聞きたい。数十人がいるという被害者の会のトークルームも、上の話のように実態がない存在に見え、そのなかの人員についてもそのトークルーム内部からも情報提供が入ってきている。出回っているすべての嘘のゴシップに対して、一つひとつに立場を表明することが無意味であると感じられ、これについてはこれ以上、待ったり妥協したりすることなく動くようにしたい」と意思を示した。
また、今回の疑惑を16歳のときに受けた嫌がらせの記憶を思い出し、今も同じ方法で苦しめる彼らに正面から立ち向かうという意志も伝えた。
パク・ヘスは「今回の出来事を見守っている間、私は心の奥深くに隠しておいた、噂や嫌がらせで傷ついた子供の頃の自分自身と向かい合った。こんなに目立つ職業を選ばなければ、私も誰かに取り出し難い記憶について訴えたかったかもしれない」とし、「嘘の暴露と、それによって続く無分別な誹謗も、誰かに対する暴力であるという点を覚えてほしい」と述べた。
パク・ヘスは予想外の論議で放送が延期されたKBS2の主演ドラマ『Dear.M』(原題)などの出演作と関係者に、頭を下げた。彼女は「時間が長くかかっても、ゆっくりと、一つひとつを明らかにし、結局はすべてが過ぎ去るということを信じている。ぜひ今後も事実をありのままに見つめることを切に申し上げる」とし、長文を終えた。
パク・ヘスの所属事務所側は先立って去る3月4日、「虚偽事実を掲示した主要者たちに対して告訴状を出し、現在捜査が進行中だ。またメディアに報道された証拠を含む、各種証拠を捜査機関に提出した状態であり、確保している追加の証拠も捜査機関に提出する予定だ。虚偽の暴露を正当化するために、再び虚偽事実を主張している他の人たちに対しても告訴の範囲を拡大する予定だ」とし、強硬対応の立場を明らかにした。
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