視聴率30%超で大ヒット中の韓国ドラマが次回予告で炎上…主人公の“記憶喪失”暗示に「90年代かよ」

2021年11月15日 テレビ

自己最高視聴率32.4%(ニールセンコリア)を記録し、大ヒットとなっている韓国KBS2の週末ドラマ『紳士とお嬢さん』(原題)が、放送の最後で主人公イ・ヨングク(演者チ・ヒョヌ)の記憶喪失を暗示して論議となっている。

14歳の年の差、財閥会長と家庭教師、3人の子供を抱えたシングルパパと未婚女性など、数々の偏見の中でも愛を育ててきたイ・ヨングクとパク・ダンダン(演者イ・セヒ)カップルに、“ワンパターン”の暗雲が立ち込めたからだ。

11月14日の放送でヨングクは、結婚詐欺に遭いそうな弟イ・セリョンを勇敢に救ってくれたダンダンに、強い信頼を持つようになる。お金の多い会長を好きな若い女という世の中の視線に堂々と立ち向かう勇気も生まれた。

しかしヨングクは一人で考えを整理しようと山に登って足を踏み外し、頭から血を流したまま倒れた。続く予告編でヨングクは、「ここはどこだ?私は誰だ?」と口にし、記憶喪失を暗示させた。

韓国ドラマでありきたりな展開となった記憶喪失が登場すると、『紳士とお嬢さん』のKBS視聴者掲示板には抗議が殺到した。

(画像=KBS)『紳士とお嬢さん』

視聴者たちは放送が終わった直後から、「うまく展開されていたのに結末が記憶喪失か。交通事故や崖から落ちるシーンは、ちょっと違うのではないか」「他のドラマと違って爽快で面白かったのに、来週からはもどかしくなる」「記憶喪失は違うだろう。90年代のドラマでもないのに」といった反応を示した。

今も多い「記憶喪失」ドラマ

韓国ドラマファンが記憶喪失に過剰反応を示す理由は、過去のドラマであまりにも頻繁に使われた手法だからだ。

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いや、最近のドラマでもそうだ。KBS2『オー!サムグァンビラ』(原題、2020)、SBS『ペントハウス3』(2021)、SBS『One the Woman』(原題、2021)、現在放送中のJTBC『あなたに似た人』と、記憶を失った人々が次々と登場する韓国ドラマは尽きない。

激しい展開を導いた主人公を一時停止し、再び記憶を取り戻すまでの緊張感を加えることができるという点で、記憶喪失はドラマ脚本家たちが愛用してきた前例がある。

だが、あまりに多すぎる。日本でも人気を博した『愛の不時着』で、北朝鮮の韓流ドラマ好き兵士が「南朝鮮(韓国)のドラマは10作品のうち9作品は、記憶喪失になる。これは資本主義ではとても一般的な病気です」などと語ったほどだ。

(画像=KBS)『紳士とお嬢さん』

『椿の花咲く頃』で知られる女優コン・ヒョジンは、バラエティ番組に出演したキム・ジソクが「記憶を失った女性と記憶を見つけようとする男性の話を描いたシナリオを作業中だ」と話すと、「陳腐だ。ありきたりではないか? 私は記憶喪失が入った作品は絶対に出ない」と指摘したりした。

一方で、ヨングクの記憶喪失がドラマの展開に及ぼす影響に、好奇心も集まっている。とある芸能界関係者は、「キム・サギョン作家の執筆スタイル上、ありきたりな展開になるとは思えない。葛藤があっても、その時々で問題を解決してきたし、それが『紳士とお嬢さん』の人気の秘訣ではないか。必ず必要なストーリーがあるから、記憶喪失が登場したのだろう」と見通した。

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