俳優デビュー10年目に突入したクァク・ドンヨンは、大盛況のうちに最終回を迎えた『ヴィンチェンツォ』で、バベルグループ会長のチャン・ハンソ役の熱演で好評を博した。
ドラマ序盤は兄のチャン・ハンソク(演者オク・テギョン)の“操り人形”会長だったが、ドラマの後半にはヴィンチェンツォ(演者ソン・ジュンギ)と手を組み、悪の断罪に力を貸していた。
【写真】最終回を迎えた『ヴィンチェンツォ』からヴィンチェンツォ、チャヨン、ハンソクのメッセージ!
今回の作品についてクァク・ドンヨンは、「8カ月間の撮影だったが、この上なく幸せな作品として残った。この作品に参加することになった理由は、監督と脚本家に対する信頼が最も大きかった。それだけで大きな理由となった」とし、「周りの方々はトレンドについて鈍感なのに、『ヴィンチェンツォ』の話はたくさんしてくれた。軍隊にいる親しい兄も皆見ているというので、本当に愛されているんだと思った」と振り返った。
『ヴィンチェンツォ』では、若き会長から悪を断罪する人物まで多様な姿を見せていた。「演技が好評だなんてとても感謝している。しかし、『私が上手だ』というよりは編集、音楽など、たくさんの助けを受けているということを忘れないようにしている。多くの方々に支えられた」とし、「ソン・ジュンギ先輩との共演も個人的にとても良かった。私は茶目っ気たっぷりでアドリブも多いが、毎回すべてを受け入れてくれた」とし、先輩の度量の大きさについても言及している。
ヴィンチェンツォは「悪は悪として処断する」とダークヒーローだ。そして同様のテーマであるSBSドラマ『模範タクシー』(原題)も高評価を受けている。
ダークヒーローに視聴者が熱狂する理由は何だろうかという質問については、「現在、新型コロナ禍において皆が重苦しい日常を耐えており、社会的にも怒りを感じることも多い。ヴィンチェンツォが私たちの周りに1人くらいいればどんなにいいだろうか」とし、「現実ではできない断罪を通じて、スッキリさせてくれる姿に快感を得ているようだ。さらに多様な俳優たちのアンサンブルに、私たちだけのコメディ要素が加わり、多くの方々が楽しんでくれているのではないかと思う」と分析した。
自身にとってはどんな作品となっただろうか。クァク・ドンヨンは、「本当に大きな学びの場だった。私たちの現場を自慢したいし、全スタッフと俳優たちがこの作品を愛しすぎた。また、ソン・ジュンギ、キム・ヨジン、チョ・ハンチョル、クムガプラザの家族全員が尊敬すべき先輩方だったので、一緒に演技してリハーサルをするだけでも嬉しかった」とし、「『ヴィンチェンツォ』に出会う前と後で人生が別れると思うほど、新たな転換点として残っている。次の作品でもう少し頑張れると思う」と述べている。
『ヴィンチェンツォ』の最終回では、ヴィンチェンツォが“悪の枢軸”であるチャン・ハンソク、チェ・ミョンフィ(演者キム・ヨジン)を断罪して幕を閉じた。そしてシーズン2への要望も殺到しているそうだ。
しかし、クァク・ドンヨン演じるチャン・ハンソは劇中で死亡したため、現実的にシーズン2への出演は難しいがという質問に対しては、「胸の痛む死を迎えたが、シーズン2が行われることとなれば、いずれも計画を立てている。ほかの役や吹き替えででも、どんな形であれ出演したい」と強い意欲を示した。
そんなクァク・ドンヨンは今年で俳優デビュー10年目に突入した。時代劇、現代劇、学生、財閥まで多様な役で視聴者と会ってきたが、「いつの間にか10年目に入っていたということが信じられない。恥ずかしくもあるし、知らないでほしい。気が付くと期待作の一員として演技ができるチャンスも来たし、この10年間が無駄ではなかったようで胸がいっぱいだ」と10年を振り返った。
「これからの10年もより良い演技のために絶えず努力し、本当に私が演じたい役や作品でもっとたくさん活躍したい。俳優という職業で生きていけることに感謝したいし、幸運だと思う。『ヴィンチェンツォ』で皆さんに小さな楽しみと力を与えたように、今後も良い作品でお会いしたい」と未来への期待も忘れなかった。
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