韓国Kリーグの強豪・全北現代(チョンブク・ヒョンデ)モータースの低迷が続いている。
全北は2024年シーズンのKリーグ1(1部)第12節を終えて、2勝4分6敗(勝ち点10)で12チーム中最下位に沈んでいる。
2017~2021年シーズンには史上初の5連覇を達成し、2022年AFCチャンピオンズリーグ(ACL)準決勝で浦和レッズと死闘を繰り広げた“永遠の優勝候補”が、名声にふさわしくない位置にいる。
クラブの歴史において“史上最悪”の成績だ。「最も悪かった」と呼ばれた昨季でさえも、これほど深刻ではなかった。
2023年シーズンのKリーグ1で、全北の最も低い順位は10位だった。キム・サンシク前監督が成績不振を理由に辞任した当時の順位だった。
その後、全北はアシスタントコーチだったキム・ドゥヒョン氏の監督代行体制を経て、6月にダン・ペトレスク監督を選任。
以降はある程度の巻き返しに成功したものの、優勝争いに絡むことはなく4位で終了。全北がトップ3以下でシーズンを終えるのは、実に2008年シーズン以来15年ぶりのことだった。
無冠に終わり、来季(2024-2025)ACLもACLエリートではなくACL2への出場が決まるなど、「黒歴史」として記憶された昨季が史上最悪だと誰もが思ったが、今季はさらに厳しい状況だ。
Kリーグ1はすでに1巡目が終了した。各チームが一度ずつ戦い、相手の戦力を把握する時期を終え、2度目の対戦に突入したわけだ。序盤の試行錯誤を経て、本格的に順位を上げなければならない時期とも言える。
だが、むしろ全北は直近3連敗の沼に陥っている。リーグ戦においてここ最近のペースが最も悪いチームと言っても過言ではない。
4月初旬、開幕5試合を終えてペトレスク前監督が辞任してからすでに1カ月が経過した。
現役時代に大宮アルディージャでもプレーし、引退後はコーチを務めていたパク・ウォンジェを監督代行に据え、全北はすでに7試合を戦っている。
常識的に、正監督不在の状態で耐えられるような期間の長さではない。ただ、今後あと何試合をパク・ウォンジェ監督代行体制で戦うかはわからない。
当然、全北は新監督選任作業を進めているが、なかなか具体的な話が出てこない。
昨季に監督代行を一時担い、現在は中国の成都蓉城でアシスタントコーチを務めるキム・ドゥヒョン氏と再び接触するなど、多少熱心な動きはみられるが、結論を導き出せずにいる。その間、成績はますます墜落する一方だ。
クラブも何とか新監督を迎えようと多角的に調査を続けているが、すでにあまりにも多くの時間が過ぎてしまった。
このままではパク・ウォンジェ監督代行の肩が重くなるだけだ。監督はもちろん、アシスタントコーチの経験すら一度もなかった彼が、全北という国内屈指のビッグクラブで指揮を執っている状況そのものがコメディに近い。
パク・ウォンジェ監督代行は、試合が行われるたびに「良い監督が早くいらっしゃることを願っている」と話している。監督代行とはいえ、チームを率いる立場として敗北の責任とプレッシャーを一人で抱えざるを得ない状況だ。
といっても、全北は現時点で最下位とはいえ、上位圏との勝ち点差はまだ大きくない。
4位の水原(スウォン)FC(勝ち点18)とは8ポイント差。シーズン残り試合を通じて十分越えられる差だ。全北は次節、来る19日にアウェイで光州(クァンジュ)FCとの第13節を戦う。
(構成=ピッチコミュニケーションズ)
Copyright @ 2018 Sportsseoul JAPAN All rights reserved.
前へ
次へ