MLBスーパースターの大谷翔平(29、ロサンゼルス・ドジャース)が、長い沈黙の末に自ら立場を表明した。
大谷は3月26日(日本時間)、ドジャー・スタジアムで行われた記者会見で、元通訳・水原一平氏の違法賭博・窃盗の疑いについて「悲しく、ショックだった」としたうえで、「何かに賭けたり、スポーツイベントに賭けたり、ブックメーカーに送金を依頼したことはない」と自身に対する疑惑を否定した。
会見では新通訳のウィル・アイアトン氏が隣で通訳を行った。
大谷は20日、ソウルの高尺(コチョク)スカイドームで行われたサンディエゴ・パドレスとのMLB開幕戦終了後のチームミーティングで、水原氏のギャンブル中毒の事実を知ったという。
また、誰かが自分の代わりに違法ベッティングをしたという事実も否認した。
大谷はコメントを発表した後、質疑応答は受け付けず、「ショックという言葉が正しいとは思わない。(自身の感覚を)言葉にすることは難しい」と付け加えた。
水原氏は20日に行われた韓国でのパドレス戦後、大谷の最後の通訳を引き受けた。
問題は、水原氏の供述が食い違うという点だ。
水原氏はアメリカメディア『ESPN』との最初のインタビューで、大谷が賭博を嫌ったにもかかわらず、彼がこの問題を知った後、自身の賭博による借金を返済しようと、賭博業者に直接送金したという趣旨で供述していた。
その後、大谷の口座から450万ドル(日本円=約6億7500万円)を横領した疑いを確認し、ドジャースが水原氏を解雇した。すると、水原氏は以前の発言を撤回し、大谷が賭博についてまったく知らなかったと相反する内容を主張した。
MLBでは選手と球団職員が違法スポーツ賭博をすることを禁止している。違反した場合、1年間出場が制限されたり、永久追放となる可能性もある。
ドジャースが属するカリフォルニア州では違法とみなされている。アメリカ連邦法も、賭博による借金の返済を手助けした人も賭博事業の従事者とみなす。MLBは今回の事態に対する調査を正式に開始した。
日本の国税庁にあたるアメリカの内国歳入庁(IRS)も、水原氏の捜査に突入した状況だ。
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