まさに“国家の恥”だ。かつてガンバ大阪にも在籍したFWファン・ウィジョ(31、ノッティンガム・フォレスト)が、サッカー韓国代表の名誉を失墜させている。
ユルゲン・クリンスマン監督率いる韓国代表は来る1月25日(日本時間)、アル・ジャヌーブ・スタジアムで行われるアジアカップ・グループE第3節でマレーシア代表と対戦する。
第1節でバーレーン代表に3-1で勝利した韓国は、第2節でヨルダン代表相手に苦戦を強いられた末、辛うじて2-2で引き分けた。
1勝1分の勝ち点4で同率も、得失点差でヨルダンに首位を譲っている韓国は、最終節で逆転での首位奪還に乗り出す。マレーシアはすでに2敗で脱落が決まっている。
だが、現在の韓国は攻撃陣が緊急事態に陥っている。FWソン・フンミン(31、トッテナム)を筆頭に、FWチョ・ギュソン(25、ミッティラン)とFWオ・ヒョンギュ(22、セルティック)の3人がイエロー1枚を受けている。
DFキム・ミンジェ(27、バイエルン・ミュンヘン)やDFイ・キジェ(32、水原三星ブルーウィングス)を含めれば、計7人が警告を抱えている。
警告は決勝トーナメント準々決勝まで有効だ。つまり、決勝T1回戦で再び警告を受けた場合、次の準々決勝は累積により出場停止となる。そのため、ソン・フンミンやキム・ミンジェなどの主力は第3節を“わざと”欠場した方が良いという声も外部では出ている。
このような危機的状況にもかかわらず、ファン・ウィジョの姿が見当たらない。
現在、女性との性行為映像を違法撮影した疑いが持たれているファン・ウィジョは、チームを離脱して韓国国内に滞在し、警察の捜査を受けている。警察はファン・ウィジョに出国禁止措置を下している。
ファン・ウィジョはつい最近まで、韓国代表の不動の1トップだった。2022年カタールW杯でチョ・ギュソンがブレイクするまで、最前線には常にファン・ウィジョが立っていた。
しかし今回、韓国サッカー協会(KFA)は件の違法撮影疑惑について結論が下されるまで、ファン・ウィジョの国家代表資格を停止する措置を執っている。これにより、ファン・ウィジョはアジアカップのメンバーを外れた。
海外メディアもファン・ウィジョの不在に注目している。韓国不動のストライカーだったファン・ウィジョが、アジアカップで突如として姿を消したからだ。
次の対戦相手がマレーシアだということも、ファン・ウィジョに注目が集まる要因となっている。
ファン・ウィジョは去る2018年、U-23韓国代表のオーバーエイジ枠でジャカルタ・アジア大会に出場した際、グループステージのマレーシア戦でゴールを決めている。
ただ、当時のU-23韓国代表はファン・ウィジョやFWファン・ヒチャン(27、ウォルヴァーハンプトン)、さらにはオーバーエイジ枠でソン・フンミンも出場したにもかかわらず、マレーシアに1-2で敗れている。
ベトナムメディア『ベトナム・エクスプレス』は、「韓国代表FWファン・ウィジョが性スキャンダルの事件に関与し、警察の捜査を受けている。彼が捜査過程で相手の情報を違法に流したという追加の疑惑も受けている」と報じた。
続けて、「2015年に代表デビューしたファン・ウィジョは、Aマッチ62試合で19ゴールを決めた。しかし、不動のFWはアジアカップに出場できずにいる」とし、彼の不在に残念な思いを示した。
チョ・ギュソンがヨルダン戦で決定機を逸するなど不振ななか、ファン・ウィジョの不在は韓国サッカーにとって大きな損失だ。
しかし、国家代表選手は技量よりも「名誉」と「資格」がより重要だ。
“嫌疑なし”という結果が完全に明らかになるまでは、ファン・ウィジョに韓国代表のユニホームを着る資格はない。
(記事提供=OSEN)
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