トッテナムを率いるジョゼ・モウリーニョ監督の“ソン・フンミン活用法”に、疑問符がつけられている。
ソン・フンミンは12月5日のプレミアリーグ第15節マンチェスター・ユナイテッド戦に先発出場し、フルタイムを消化した。彼は攻撃ポイントをあげることができなかったし、トッテナムも1-2で敗れた。
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トッテナムはモウリーニョ監督就任後、初の敗北を喫した。
ソン・フンミンはモウリーニョ監督体制でも、厚い信頼を受けている。彼は常に左サイドのアタッカーとして起用されており、モウリーニョ監督就任後の4試合中3試合にフル出場した。残りの1試合(第14節ボーンマス戦)でも88分をプレーしている。
問題は、モウリーニョ監督の“ソン・フンミン活用法”だ。
モウリーニョ監督は非対称戦術を使用するのだが、ソン・フンミンがプレーする左サイドは、サイドバックがオーバーラップをあまりせず、守備に重点を置いている。つまりソン・フンミンは相手ボールのとき、積極的に守備に加担することになる。そのため攻撃のチャンスを作り出す機会が減った。
マンU戦でもソン・フンミンは、シュート1本に終わっている。それさえも枠内シュートではなかった。
英メディア『デイリー・メール』が公開した活動範囲を示すヒートマップでも、ソン・フンミンは攻撃側ではなく、ハーフライン付近や守備の地域での動きが多いことがわかった。アタッカーというよりも、ウィングバックとしての役割をこなしたと見ることができる。
守備の負担が大きくなり、スプリントが多いソン・フンミンには、体力的な負担が加重されるしかない。スピードと決定力を持つソン・フンミンを代替する選手がいないことも問題だ。
さらに右サイドのアタッカーとして出場しているルーカス・モウラが競技力を取り戻せずにいることで、ソン・フンミンに対する相手守備陣のマークも集中している。マンU戦前まで、6試合連続となる攻撃ポイント(ゴール+アシスト)を記録していたソン・フンミンだが、この試合では沈黙した。
もちろんチームのために犠牲も必要だが、ソン・フンミンの能力は攻撃時に最大化されることを忘れてはならない。 「ソン・フンミンと恋に落ちた」と表現するほどソン・フンミンに向けたモウリーニョ監督の愛情と信頼は大きい。
だからこそ、それに見合った活用法を探し出さなければならない状況だ。
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