ヴィッセル神戸からモンテネグロ代表FWステファン・ムゴシャ(31)も復帰した仁川(インチョン)ユナイテッドが、クラブ史上初のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)本大会出場へ勢いを増している。
仁川は毎試合で苦戦を強いられたシーズン序盤と打って変わって、折り返し地点を回った8月以降は好調が続いている。
8月6日に全北現代(チョンブク・ヒョンデ)モータースに敗れ、リーグ4連勝には失敗したが、13日にホームで行われた大邱(テグ)FCとのKリーグ1(1部)第26節では3-1の快勝を収め、再び上昇傾向に乗った。
直近5試合で4勝1敗、勝ち点12を記録した仁川は、6位の大田(テジョン)ハナシチズンと勝ち点36で同率に並ぶも、総得点数により7位につけている。両チームの総得点数は大田が39得点、仁川が29得点だ。
それでも、4位のFCソウル(勝ち点38、46得点)、5位の光州(クァンジュ)FC(勝ち点38、33得点)とはわずか勝ち点2差しかない。
過程、結果いずれも立派だった。
大邱戦ではムゴシャとギニアビサウ出身FWジェルソ・フェルナンデス(32)が2トップを組み、ともに1ゴール1アシストを記録してチームに勝利をもたらした。ムゴシャは決定力、ジェルソはスピードと、両者が自身の強みを遺憾なく発揮した。
先制ゴールは、ジェルソがペナルティエリア内で送ったラストパスをムゴシャが力強く振り抜いて生まれた。昨年6月22日の江原(カンウォン)FC戦でハットトリックして以来、仁川のユニホームを着て417日ぶりに決めたゴールだった。
また、直後にはムゴシャのスルーパスでジェルソが相手DFラインの後方に抜け出し、冷静に追加点を挙げた。まさに阿吽の呼吸が生んだ2ゴールだ。
仁川率いるチョ・ソンファン監督は試合後、「2人が自分たちの得意なプレーをしてくれた。ムゴシャが振り向いたとき、ジェルソが動いてなければ得点は難しかっただろう。自分たちの長所をピッチ上で見せてくれたと思う」と満足感を示した。
仁川はムゴシャ復帰以前まで「ジェルナンデス(ジェルソ+エルナンデス)」のコンビに助けられてきた。ブラジル人FWエルナンデス(23)は7月22日のFCソウル戦でハムストリングを負傷し、離脱を余儀なくされているが、代わりにムゴシャの復帰がチームに活力をもたらしている。
負傷者が帰ってくれば、仁川の選手層はさらに厚くなる。
エルナンデスは来月の復帰が予想されており、5月以降離脱していたMFシン・ジンホ(34)も先週からチーム練習に合流した。ムゴシャ復帰以前まで最前線のストライカーを担った190cmの長身FWチョン・ソンフン(22)というカードもある。
仁川は来る8月22日、ホームの仁川サッカー専用競技場でハイフォンFC(ベトナム)とのACLプレーオフを戦う。
チョ・ソンファン監督はプレーオフを控え、15日に行われた香港レンジャーズ対ハイフォンFCの予選を香港現地で視察した。
仁川はシーズン後半戦、リーグ戦のほか準決勝まで勝ち残ったFAカップ、そしてACLと3大会を並行しなければならない。過密日程も予想されるなか、ムゴシャや負傷者の復帰でチームに“良い”選択肢が増えている。
(構成=ピッチコミュニケーションズ)
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