韓国プロサッカー連盟は、5月に行われたKリーグ1、Kリーグ2第11~15節の計5試合のデータを基に、月間活動量(フィジカル)データ部門別TOP5を発表した。
活動量データは光学追跡システムを活用し、Kリーグの選手たちの走行距離(km)、最高スピード(km/h)、スプリント回数、スプリント距離を分析したもので、2020年以来3年ぶりに復活した。
2020年当時はKリーグ全22チームが同じGPS装置を使用していなかったため、正確な比較・分析が不可能だった。
だが、今年からすべてのチームが同じ測定方式を適用するようになったことで、活動量データの正確な比較と分析が可能になった。
ゴール期待値(xG)やアディダスポイント、セーブ指数に続き、活動量データとパッキング指数も導入されたことで、Kリーグのファンもイングランド・プレミアリーグやドイツ・ブンデスリーガのように多様なデータを通じて、サッカーを見る楽しさを享受できるようになった。
走行距離部門では、3位と5位にランクインしたFCソウル守備陣のDFイ・ハンボム(21/56.38km)、DFイ・テソク(20/55.88km)の活躍が目立った。
ソウルのDFラインの中核を担うイ・ハンボムとイ・テソクは、5月の1カ月間、ソウルが戦った5試合すべてに出場し、90分間を消化してグラウンドを走り回った。
特にイ・ハンボムは、負傷から復帰した4月26日の江原(カンウォン)FC戦以降、全試合に出場し、DFラインに安定感を加えた。豊富な運動量で5月の走行距離部門3位にランクインし、ビルドアップでも強みを見せてKリーグ1の5月のパッキング指数でも全体2位に上がった。
なお、浦項(ポハン)スティーラーズの“鉄人”ことブラジル人MFオーベルダン(27)は58.99kmを記録し、4月に続き2カ月連続で走行距離部門1位に上がった。
また、江原(カンウォン)FCに所属する元湘南ベルマーレ、柏レイソルのMFハン・グギョン(33)が57.96kmで2位、蔚山現代(ウルサン・ヒョンデ)のMFパク・ヨンウ(29)が56.12kmで5位を記録した。
出場時間の間に記録した最速をkm/hの値に換算して順位を付ける最高スピード部門では、大邱(テグ)FCのブラジル人MFバルセロス(24)が5月に行われたすべての試合で最も速いスピードを記録した。
バルセロスは5月20日に行われた第14節の大田(テジョン)ハナシチズン戦で最速34.80km/hを記録した。
同日の後半3分に途中出場したバルセロスは、猪突的な突破とシュートで相手ゴールを脅かし、チームの1-0の勝利に貢献した。
大田のFWチョン・ビョングァン(20)は先月に続き再び同部門で2位に上がり、変わらぬ瞬足ぶりを誇示した。
チョン・ビョングァンは第11節の光州(クァンジュ)FC戦で最速34.78km/hを記録し、バルセロスに次いで2位となった。
3位は同じ大田のDFキム・ジフン(22)だった。大田は3月、4月、5月と3カ月連続で、最高スピード部門のTOP5に2人以上の選手を輩出している。
速く、多く走ったスプリント部門では大邱が目立った。
そのうち、スプリント距離と回数部門ではFWコ・ジェヒョン(24、大邱FC)の変わらぬ活躍が目立った。
4月にスプリント距離、回数の各部門1位を総なめしたコ・ジェヒョンは、5月も距離部門1位、回数部門2位と上位にランクインした。
コ・ジェヒョンは5月の全試合に出場して157回のスプリントを記録し、スプリント距離3557mを記録した。
4月には両部門とも2位にとどまったDFファン・ジェウォン(20、大邱FC)の躍進も目立つ。
ファン・ジェウォンは5月の5試合でフル出場。163回のスプリントを記録し、回数部門でコ・ジェヒョンを上回り1位に入った。距離部門では3511mを記録し、2位にランクインした。
スプリント回数は、選手個人が最低2秒以上の時間の間に14.4km/h以上のスピードを維持しながら、22.68km/h以上のスピードに到達した場合を1回として計算する。
スプリント距離は、出場時間中にスプリントのスピードで移動した総距離を意味する。
Kリーグ2では、慶南(キョンナム)FCが最高スピード、スプリント回数、距離部門で上位を席巻した。
最高スピードでは、第11節のソウルイーランド戦でブラジル人FWミランジーニャ(23)が36.05km/hを記録して1位、第14節の釜山(プサン)アイパーク戦でFWモ・ジェヒョン(26)が36.05km/hを記録して2位と、上位を慶南が独占した。
また、スプリント回数ではDFイ・ジュンジェ(19)が178回を記録し、1位の天安(チョナン)シティFC所属のDFオ・ヒョンギョ(23/183回)に次いで2位にランクイン。MFパク・ミンソ(22、慶南FC)も142回で5位に上がった。
イ・ジュンジェはスプリント距離でも3986mを記録し、2位のオ・ヒョンギョ(3734m)を上回り1位に入った。
なお、走行距離部門ではDFチェ・ジュン(24、釜山アイパーク)が56.75kmで1位となった。
Kリーグ5月の活動量データ(1・2部第11~15節)は以下の通り。
◇
―走行距離部門
△Kリーグ1
1位:オーベルダン(浦項スティーラーズ)58.99km
2位:ハン・グギョン(江原FC)57.96km
3位:イ・ハンボム(FCソウル)56.38km
4位:パク・ヨンウ(蔚山現代)56.12km
5位:イ・テソク(FCソウル)55.88km
△Kリーグ2
1位:チェ・ジュン(釜山アイパーク)56.75km
2位:イ・サンミン(ソウルイーランドFC)56.29km
3位:キム・ジンレ(城南FC)55.60km
4位:オ・ヒョンギョ(天安シティFC)54.72km
5位:ペク・ドンギュ(FC安養)54.62km
―最高スピード部門
△Kリーグ1
1位:バルセロス(大邱FC)34.80km/h
2位:チョン・ビョングァン(大田ハナシチズン)34.78km/h
3位:キム・ジフン(大田ハナシチズン)34.51km/h
4位:イ・テソク(FCソウル)34.47km/h
5位:キム・インソン(浦項スティーラーズ)34.43km/h
△Kリーグ2
1位:ミランジーニャ(慶南FC)36.05km/h
2位:モ・ジェヒョン(慶南FC)35.65km/h
3位:キム・チャン(釜山アイパーク)35.61km/h
4位:イ・ウンボム(忠南牙山FC)35.44km/h
5位:ジュニーニョ(金浦FC)35.34km/h
―スプリント回数部門
△Kリーグ1
1位:ファン・ジェウォン(大邱FC)163回
2位:コ・ジェヒョン(大邱FC)157回
3位:オーベルダン(浦項スティーラーズ)141回
4位:ヤン・ヒョンジュン(江原FC)139回
5位:エルナンデス(仁川ユナイテッド)136回
△Kリーグ2
1位:オ・ヒョンギョ(天安シティFC)183回
2位:イ・ジュンジェ(慶南FC)178回
3位:チェ・ジュン(釜山アイパーク)155回
4位:キム・チェウン(安山グリナース)148回
5位:パク・ミンソ(慶南FC)142回
―スプリント距離部門
△Kリーグ1
1位:コ・ジェヒョン(大邱FC)3557m
2位:ファン・ジェウォン(大邱FC)3511m
3位:オーベルダン(浦項スティーラーズ)3350m
4位:ヤン・ヒョンジュン(江原FC)3021m
5位:コ・ヨンジュン(浦項スティーラーズ)2882m
△Kリーグ2
1位:イ・ジュンジェ(慶南FC)3986m
2位:オ・ヒョンギョ(天安シティFC)3734m
3位:チェ・ジュン(釜山アイパーク)3431m
4位:アクセル・バカヨコ(天安シティFC)3309m
5位:イ・テヒ(FC安養)3286m
(文=ピッチコミュニケーションズ)
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