大谷翔平(28、ロサンゼルス・エンゼルス)への「故意死球」を匂わせる発言で物議を醸した韓国投手の復帰条件が明かされた。
先のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)に韓国代表として参加したコ・ウソク(24、LGツインズ)は3月6日、大会直前に行われたオリックス・バファローズとの親善試合で肩を負傷した。これにより、WBCで1試合も登板できなかった。
韓国プロ野球の開幕エントリーからも漏れた彼は、休息と治療を経て再び体を作っている。
LGツインズのヨム・ギョンヨプ監督は4月9日、「計画通りなら、帰ってくるのは週末の3連戦だ。まず実戦から始めなければならない。現在、ライブピッチングまでは行っている。もう痛みはなく、腕もいいしスピードも出ている」とコ・ウソクについて説明した。
だが、これは“確定”ではない。「治ったからといって、無条件にマウンドに上げるわけにはいかない。球威が上がらなければならないのでチェックをしている。回転数がまだだ。計測器でデータを確認した後に決める。腕の角度なども見なければならない。以前のような数値が出なければならない」と強調している。
LGツインズは現在、8試合で6勝2敗を記録している。リーグ全体で唯一の6勝チームだ。1位のSSGランダース(5勝1敗)とは勝率でリードされているが、好調な滑り出しを見せた。
チーム打率3位(0.285)、得点2位(41点)と攻撃面が好調で、機動力を生かした野球も華やかだ。それだけでなく、昨シーズン、最大の長所だった投手陣も好調を維持している。チーム防御率は2.47でリーグトップだ。
そんななか、あえて残念な点を挙げるとするならば、やはりクローザーだ。コ・ウソク不在の今、イ・ジョンヨンが抑えを務めているが、4試合で2勝、防御率4.15とやや良くない。ブロウンセーブも既に2つ記録していることから、盤石とはいえない状況だ。
現在のチーム状況について、ヨム・ギョンヨプ監督は「負傷した選手が多くても我慢している。打線がやや弱いものの、投手たちが頑張ってくれているのでバランスはある程度は合っているようだ」と笑った。
韓国の言葉通り、LGツインズは負傷者が多い。オ・ジファン(33)は腹筋のケガで欠場しており、新加入の外国人打者オースティン・ディーン(29)もかかとが良くなく先発出場できずにいる。そのほか、イ・ジェウォン、ソン・ホヨン、キム・ジュソンらも不在だ。
それでも勝てているのは、投手陣が踏ん張っているからだ。
先発、中継ぎが頑張っている今、守護神不在の状況についてヨム・ギョンヨプ監督は「引き続きイ・ジョンヨンに行く」と明言。強力な仲間がいるからこそ、イ・ジョンヨンもある程度負担を減らすことができる。基本的に強力な球威が武器の投手でもある。
とはいえ、コ・ウソクの早期復帰が一番の解決策だ。直近4年間で124セーブを挙げ、2022年には42セーブ、防御率1.42を記録したコ・ウソクは、リーグ最高のクローザーと言っても過言ではない。
監督にとって、コ・ウソク不在の状況でも勝てていることは不幸中の幸いだろう。
良くない状況で無理して登板させず、しっかりと調整させたことで、復活の道筋はほぼ見えている。今週の2軍戦の結果次第で、復活の日付が確定する見通しだ。
(構成=ピッチコミュニケーションズ)
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