ベンチリーダーが不在のせいだ。もし世界的なビッグネームであるパク・チャンホ氏がコーチやインストラクターで、チュ・シンス（40、SSGランダース）がメンバーに選ばれていればどうだっただろうか。きっと違ったはずだ。
ヌートバーが我々を睨みつけて挑発したとき、彼らは黙っていなかっただろう。若い選手たちもひるまなかったはずだ。頼れる先輩がいるからだ。
パク・チャンホを見ればわかる。今大会、解説のため東京ドームを訪れた彼は、ダッグアウトで大谷翔平（28、ロサンゼルス・エンゼルス）を激励し、ダルビッシュ有（36、サンディエゴ・パドレス）からはぺこりと挨拶された。
彼らが韓国代表の精神的支柱となれなかったことが残念だ。「我々にも長兄がいる」と大声で言うことができなかった。いや、いたにはいたが、活用できなかった。
代表キャプテンのキム・ヒョンス（35、LGツインズ）はチェコ戦でミスをしたが、彼らは安打を打てなければ起伏が激しい。韓国系アメリカ人として初めて代表入りしたトミー・エドマン（27、セントルイス・カージナルス）はメジャーリーガーだが客であり、キム・ハソン（27、サンディエゴ・パドレス）はまだ若い。
別の国を見てみよう。プエルトリコの監督は現役を引退したばかりのヤディエル・モリーナだ。イタリアも元メジャーリーガーのマイク・ピアザが監督を務める。選手だけではなく、指揮官にも有名な人物がいた。
我々はその程度のレベルになかった。監督が良くなければコーチや選手含めて総力を挙げなければならなかった。
チュ・シンスは最近、国内トップクラスの投手ながら、学生時代のいじめ問題によって代表メンバーを外れたアン・ウジン（23、キウム・ヒーローズ）と関連した発言で非難を浴びた。多くの人が、チュ・シンスに向かって「お前は何だ」という反応を見せた。結局、チュ・シンスの発言は「失言」と烙印を押された。
しかし、チュ・シンスはメジャーリーグで成功した世界的な選手だ。彼を韓国の水準に合わせる必要はない。彼の発言の中で、受け入れるべきことは受け入れれば良い。結局、井の中の蛙となったのは、世界的基準を受け入れられなかった野球関係者の責任も大きい。
世界の舞台で戦うときは、その規模にあったベンチリーダーを据えることが必要だ。選手たちの力となり、頼れる存在が必要というわけだ。
世界的な選手が世界を相手に戦わせればよい。ベンチリーダーはすでにいる。上手く活用さえすれば良い。
（構成＝ピッチコミュニケーションズ）
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