三笘ブライトンのラブコールもあったイ・ガンインが、クラブと関係悪化説でも存在感を示せた理由

マジョルカの惨憺たる敗北のなかでも、韓国代表MFイ・ガンイン(21)の価値は目立った。なぜチームが彼を引き留めようとしているのかがよくわかる試合だった。

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クラブとの関係悪化が報じられたイ・ガンインは、報道後初の実戦で存在感を発揮した。

イ・ガンインは1月28日(日本時間)、アウェイで行われたラ・リーガ第19節のカディス戦で左サイドハーフとして先発出場し、後半29分にスペイン人MFアントニオ・サンチェス(25)との交代でベンチに下がるまでプレーした。

「味方の援護射撃を受けられなかったが…」

試合に出場しただけで、韓国国内はもちろん現地メディアの関心を集めた。

今季のマジョルカで中盤の主軸に成長したイ・ガンインは、昨年のカタールW杯でもポテンシャルを発揮。これらを評価され、冬の移籍市場では他チームからラブコールを受けていた。

しかし、マジョルカは「バイアウト金額(3000万ユーロ=約42億円)を支払う条件でなければイ・ガンインを渡すことはできない」とし、実質的な“移籍不可能宣言”をした。

『マルカ』などスペインメディアによると、アトレティコ・マドリードや日本代表MF三笘薫(25)が所属するブライトンなどが関心を示したというが、マジョルカは交渉のテーブルにも座らなかったという。

こうした態度に失望したイ・ガンインは、インスタグラムでクラブの公式アカウントのフォローを外し、関係悪化説に火を付けた。マジョルカのキャプテンを務めるスペイン人DFアントニオ・ライージョ(31)が、イ・ガンインに「平常心」を要求したという報道まで出たほどだ。

イ・ガンイン

それでも、自ら気を引き締めたのだろうか。カディス戦でメンバーに含まれたイ・ガンインはプロらしくプレーに徹した。

マジョルカは降格圏脱出を狙うカディスのタイトな守備、激しいプレッシャーに90分間苦戦を強いられた。そして、前半10分と同38分に連続でゴールを奪われ、0-2で敗れてしまった。

ただ、チームの低調なパフォーマンスのなかでもイ・ガンインは違っていた。

後半3分に左サイドで相手のファウルを引き出すと、後半27分には中盤左サイドで守備のけん制を交わし、DFラインの後方に抜け出したジンバブエ代表FWティノ・カデウェレ(27)に正確なスルーパスを通した。ただ、カデウェレのシュートは惜しくも決まらず、イ・ガンインのアシストにはつながらなかった。

イ・ガンインは同日、パス成功率86.7%のほか、キーパス数2回も記録した。『WhoScored.com』によると、マジョルカの攻撃分布図はイ・ガンイン側の左サイドで42%を記録した。選手個人の平均ポジションを見ても、イ・ガンインは1トップのコソボ代表FWヴェダト・ムリキ(28)より高いポジションでプレーしていた。

チームメイトの援護射撃を受けられず、これといった得点チャンスをつかめなかったイ・ガンイン。それでも、創意的なパスや闘争心など、彼ならではの魅力を垣間見ることができた試合だった。

(構成=ピッチコミュニケーションズ)

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