東南アジアは伝統的にKリーグの各チームが1次キャンプ地として好んで使用する地域だ。ただ、新型コロナ感染拡大以前にも、近年は対戦相手となる現地のチームのレベルに対する否定的な認識により、訪問するチームが一時的に減少していた。
だが、大半のチームが以前よりも財政面を考慮し、コストパフォーマンスの高いキャンプ地を探したことで、タイが再浮上する形となった。
1月には、Kリーグ1では江原(カンウォン)FC、大田(テジョン)ハナシチズンがチョンブリー、光州(クァンジュ)FCがチェンライ、FCソウルがホアヒン、水原(スウォン)FC、仁川(インチョン)ユナイテッド、済州(チェジュ)ユナイテッドがチェンマイ。
Kリーグ2ではソウルイーランドFCと天安(チョナン)シティFCがチョンブリー、城南(ソンナム)FC、釜山(プサン)アイパーク、富川(プチョン)FC 1995がチェンマイ、FC安養(アニャン)がホアヒン、忠北清州(チュンブク・チョンジュ)FCがバンコクと、多くのチームが揃ってタイに向かう。
状況次第では、同じ地域でキャンプを行うチーム同士で強化試合を行う可能性もある。当初はKリーグ2の安山(アンサン)グリナースもタイ行きが予定されていたが、キャンセルされたことがわかった。
タイ以外の東南アジアでは、浦項(ポハン)スティーラースがベトナムのハノイでキャンプを行う。
一方、近年のKリーグ1で熾烈な優勝争いを繰り広げる因縁のライバルの蔚山現代(ウルサン・ヒョンデ)と全北現代(チョンブク・ヒョンデ)モータースの2チームは、Kリーグ内で唯一、欧州でキャンプを行う。
蔚山現代ははじめに国内のクラブハウスで選手が集まり、軽い調整をして短い休息を過ごした後、来年1月21日から2月11日にかけてポルトガルのアルガルベでキャンプを行う。キャンプ地では実戦練習はもちろん、現地の親善大会にも出場するなど、欧州チームとの強化試合を予定している。
全北現代も1月初旬に国内で基本的な練習を行った後、1月16日から2月15日にかけて、スペインのバルセロナとマルベーリャで新シーズンに向けたキャンプを行う。
また、FCソウルはKリーグ内で唯一、2度にわたり海外でキャンプを行う。1次キャンプ地のタイ・ホアヒンで体力トレーニングを重点的に行った後、2月には日本の鹿児島に向かい、強化試合を行う予定だ。Kリーグ1の大邱(テグ)FCも鹿児島でキャンプを実施する。
そして、海外でキャンプを行わないチームもいる。
Kリーグ1では唯一、水原三星(スウォン・サムスン)ブルーウィングスが慶尚南道(キョンサンナムド)の巨済(コジェ)、そして済州島(チェジュド)でキャンプを実施。
Kリーグ2では、昌原(チャンウォン)と釜山(プサン)でキャンプを行う軍隊チームの金泉尚武(キムチョン・サンム)をはじめ、慶南(キョンナム)FCが南海(ナムへ)と密陽(ミリャン)、忠南牙山(チュンナム・アサン)FCが済州島と南海、金浦(キムポ)FCが南海と順天(スンチョン)、全南(チョンナム)ドラゴンズが昌原と、国内の気候が温暖な南部地域でキャンプを行う。
なお、Kリーグの2023シーズン開幕は2月末頃となる予定だ。
(構成=ピッチコミュニケーションズ)
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