元いわきFC金大生が加わる韓国3部クラブはどんなチーム?来季プロ参入予定、監督は日韓W杯経験者

韓国K3リーグ(セミプロ、3部相当)の天安(チョナン)市サッカー団は6月22日、DF金大生(キム・デセン、27)を獲得したことを発表した。

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1995年1月18日生まれの金大生は東京都出身の在日コリアン。東京朝鮮高校、駒澤大学を経て2017年に当時福島県リーグ1部所属のいわきFC(現J3リーグ)に加入し、2021シーズン限りで契約満了、退団となるまでJFL通算36試合出場5ゴール、天皇杯通算6試合出場3ゴールを記録した。

天安市サッカー団は金大生について、「在日コリアンの金大生は今年27歳で優れた体格を持つ右サイドバック」とし、「サイドで速いスピードと豊富な運動量を土台に、相手のプレッシャーを脱する能力に長けている」と期待を寄せている。

(写真=天安市サッカー団)金大生

「サッカーの師匠、安英学選手に負けない活躍を」

また、クラブは過去にKリーグでプレーした在日コリアンの元北朝鮮代表MF安英学(アン・ヨンハ)との縁も紹介。「安英学は2006年に釜山アイパークに入団した後、2008年には水原三星ブルーウィングスに移籍するなど、4シーズンの間Kリーグでプレーし、2010年には南アフリカW杯出場も経験した。2人は東京朝鮮高校の先輩後輩の関係であり、(金大生は)幼い頃から一緒にサッカーをしてプロの夢を育んだ」と伝えた。

金大生もクラブを通じて、安英学との縁を次のように伝えている。

「安英学選手は僕の母校のレジェンドであり、僕のサッカーの師匠です。幼い頃からたくさんのことを学び、一緒にサッカーをしてきました。また、僕の実兄も母校の先輩でありサッカー選手で、3人で一緒にサッカーをして育った記憶があります。在日コリアンの親睦大会である“Tリーグ”が日本で開かれていて、最近も大会に出て一緒にボールを蹴るなど、良い関係を維持しています」

そんな金大生は最後に、「安英学選手に負けない活躍をするためにも最善を尽くします。最近では同じ在日コリアンの安柄俊選手がKリーグで良い活躍を見せていることを知っています。僕も全力を出して天安の助けになるよう頑張ります」と意気込みを伝えていた。

なお、金大生のデビュー戦は、来る6月26日19時にホームの天安サッカーセンターで行われるK3リーグ第18節の楊州(ヤンジュ)市民サッカー団戦を予定している。

金大生が加入する天安市サッカー団はどんなクラブ?

金大生が加入する天安市サッカー団は、韓国中西部にある忠清南道(チュンチョンナムド)天安市をホームタウンとし、2008年に前身の「天安市庁サッカー団」として創設された地方自治体運営の市民クラブ。

セミプロのK3リーグが発足された2020年から名称を現在の「天安市サッカー団」に変更しており、2023シーズンからはプロのKリーグ2(2部)参入を予定しているため、また新たに名称を変更する予定とみられている。

チームを率いるのは、2002年日韓W杯出場経験があり、当時は鼻骨骨折で赤いマスクを着用しながらプレーをしたことで注目を集めた元韓国代表DFのキム・テヨン監督。

現在51歳の指揮官は2020年から新監督に就任し、昨季はチームをK3リーグ2位に導いた。もっとも、今季は15試合消化時点で2勝8分5敗の勝ち点14、全16チーム中15位と苦戦が続いている。

このほか、チームには元清水エスパルス、湘南ベルマーレ、栃木SC、FC町田ゼルビアのMFイ・ミンス(30)が在籍している。

(写真提供=韓国サッカー協会)キム・テヨン監督

ちなみに、Kリーグではこれまで、2000~2002年に城南一和(ソンナム・イルファ/現・城南FC)に在籍した朴康造(パク・カンジョ/現・INAC神戸レオネッサテクニカルアドバイザー)をはじめ、金晃正(キム・ファンジョン、きん てるまさ/セレッソ大阪U-15監督)、梁圭史(リャン・キュサ/現・ファジアーノ岡山コーチ)、金明輝(キム・ミョンヒ/元サガン鳥栖監督)、安英学、鄭大世(チョン・テセ/現・FC町田ゼルビア)、秦昌守(チン・チャンス/現・ソウルイーランドFCイクイップメントマネージャー)、尹英勝(ユン・ヨンスン/現・ZION FC)、禹相皓(ウ・サンホ/現・FC大阪)、尹鐘太(ユン・ジョンテ)といった在日コリアン選手がプレー。

現在はFW安柄俊(アン・ビョンジュン、32)が釜山(プサン)アイパーク、DF韓浩康(ハン・ホガン、28)が全南(チョンナム)ドラゴンズでプレーしている。

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