韓国代表FWソン・フンミン(29、トッテナム)が、プレミアリーグ得点王に対する自身の考えを明らかにした。
ソン・フンミンは5月15日(日本時間)、英ロンドンにあるホームのトッテナム・ホットスパー・スタジアムで行われたプレミアリーグ第37節のバーンリー戦で先発フル出場した。
試合はトッテナムが1-0で勝利。暫定ながら1試合未消化のアーセナル(勝ち点66)を抜き、勝ち点68で来季UEFAチャンピオンズリーグ(CL)出場圏内の4位に浮上した。
もっとも、トッテナムファンの誰もが期待したであろうソン・フンミンのリーグ戦22点目は生まれなかった。
現在までリーグ戦21ゴールを決め、得点ランキングにおいて22ゴールで首位のエジプト代表FWモハメド・サラー(29、リバプール)に次ぐ2位につけるソン・フンミン。直近に行われたFAカップ決勝でサラーが負傷交代したことにより、ソン・フンミンが逆転で得点王に浮上する可能性は高まっていた。
プレミアリーグにおいてアジア人選手で初めて「1シーズン20ゴール」の大台に乗ったソン・フンミンには、アジア人選手史上初となるプレミアリーグ得点王への期待が寄せられている。
実際、バーンリー戦で得点チャンスがなかったわけではなかった。後半中盤、ソン・フンミンには2度の決定的な場面が訪れたが、渾身のシュートは相手GKニック・ポープ(30)のビッグセーブに阻まれた。
試合後、ミックスゾーンで取材に応じたソン・フンミンは「チャンスで得点できなかったのは僕だ」と反省の弁を述べると、次のように続けた。
「あのようなチャンスでゴールを決めてこそ得点王になれる。(得点王を)考えていないと言えば嘘になる。僕が幼い頃から夢見てきた瞬間だからだ」
「まだ1試合が残っている。僕がしなければいけないことはしっかり準備をして、チャンスがあればゴールを決められる状況を作ることだ。それに、(得点王よりも)もっと重要なもの(来季CL出場)が目の前にある。それを成し遂げようと頑張れば、ほかの部分もついてくるのではないかと思う」
トッテナムは前半ロスタイムにPKを獲得した。主審がVARで判定を確認している間、ソン・フンミンは自らボールを持ち、キッカーのイングランド代表FWハリー・ケイン(28)に手渡していた。ソン・フンミンがケインに何か話しかける場面も捉えられた。
当時を振り返り「大したことは言っていない」と述べたソン・フンミンは、「状況をずっと見守っていた。PKであることはわかっていたし、ボールを持っているとどうしても審判が圧迫される。ただ、チームの方がより重要なのだから、(PKを譲歩することは)実際は必要ない」と断定した。
そんなソン・フンミンはバーンリー戦直後、トッテナムファンの選ぶ年間最優秀選手に輝いた。
「この賞を僕が受け取っても良いのか、その資格があるのか再び考えるようになった」というソン・フンミンは、「すべての選手が難しい瞬間に犠牲と努力をした。全員に受賞の資格があると思う。それだけ厳しいシーズンだった。賛辞を受けるほどに上手くやっている。“もっと頑張れ”という意味と捉えている」と謙虚に語った。
CL出場圏内を争うライバルのアーセナルは、来る17日にニューカッスル・ユナイテッドとの第37節を戦う。この試合でアーセナルが引き分け以下に終われば、トッテナムは4位をキープすることになる。トッテナムは来る23日の最終節で最下位のノリッジと対戦する。
ソン・フンミンは「多少は楽な気持ちで(アーセナルの)試合を見守ることになりそうだ」とし、「僕たちがノリッジ相手に何をしなければならないかはハッキリ理解している。最終戦も良い結果を収め、気分よくシーズンを終えられたらと思っている」と伝えた。
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