バドミントン桃田賢斗を下したホ・グァンヒはどんな選手? まだまだ“番狂わせ”を狙う韓国の伏兵たち

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昨日行われた東京五輪・バドミントンの男子シングルス予選ラウンド。誰も韓国のホ・グァンヒには注目していなかったことだろう。

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何しろ世界ランキングは38位。ランキング1位の桃田賢斗とは天と地ほどの差だ。

だが、昨日の試合でその桃田を2-0(21-15、21-19)で下し、ベスト8に駒を進めた。試合後、ホ・グァンヒは『スポーツソウル』など韓国メディアの取材に応じてこう語ったという。

「誰も僕が勝つと思っていなかったですよね。桃田選手本人も予想外だったでしょう」と。

桃田だけではない。その番狂わせに日本や世界はもちろん、韓国も驚いた。『スポーツソウル』でも「シャトルコックの大異変、誰も注目していなかったホ・グァンヒ、世界1位の桃田を捕らえた」と大きく報じたほどだ。

(写真提供=AFP/アフロ)ホ・グァンヒ

ただ、それも無理はない。ホ・グァンヒは韓国でも無名に近い存在で、むしろ期待されていたのはほかの選手たちだった。

女子シングルスの天才少女アン・セヨン

例えば女子シングルスのアン・セヨン。

2017年のバドミントン韓国代表選抜で彗星のように登場し、当時中学3年生ながら韓国史上初めて“中学生の国家代表”となった天才少女だ。

2019年10月のフランスオープン女子シングルスではリオ五輪女王のキャロリーナ・マリーンを破り優勝するなど、着実に成長しながら今大会に乗り込んでいる。

つい先ほど行われた決勝トーナメント1回戦でもタイのプナサン・オンバムルンパンを2-0で下し、準々決勝に駒を進めている。

9年前にも対戦したホと桃田

そんなアン・セヨンと比べると、大会前の注目度は落ちたが、1995年8月11日生まれのホ・グァンヒもなかなかの実力者だ。

2013年世界ジュニア選手権では男子シングルスで優勝。その後、檀国(タングッ)大学に進学し在学中に兵役も務めるために、“尚武(サンム)”こと国軍体育部隊に入隊。この期間に2019年世界軍人スポーツ大会で男子シングルス優勝もした。

そして、2020年からサムスン電機(現在はサムスン生命)バドミントン団に所属。実業団選手として活躍してきたが、前出の通り世界ランキング38位だっただけにあまり期待されていなかった。

ただ、調べてみると今から9年前にも桃田と対戦している。2012年世界ジュニア選手権・男子シングルス。そのときは敗れ、桃田が金、ホ・グァンヒは銅メダルを手にしていた。

「誰が見ても桃田が勝つ試合だったはず。僕は挑戦者。失うものもなかった。どうなっても損はないと思って頑張ったが、それがうまくいきました」

試合後、そう語ったというホ・グァンヒ。まさに開き直りの精神で起こした“番狂わせ”だが、そんな図太さでメダルを狙っているのが今回の韓国でもある。

バドミントンだけで見ると、韓国は2008年北京五輪の混合ダブルスでイ・ヨンデ&イ・ヒョジョンのペアが金メダルを獲得したのを最後に、金メダルから遠ざかっている。

男子は2012年ロンドン五輪の男子ダブルスでイ・ヨンデ&チョン・ジェソンのペアが獲得した銅メダル、女子は2016年リオ五輪でシン・スンチャン&チョン・ギョンウンのペアが獲得した銅メダルが直近では最高の成績だ。

女子ダブルスでは日韓対決も

韓国バドミントン協会は大会前、「女子シングルスと女子ダブルスでメダルを獲得したい」としており、女子シングルスでは前出のアン・セヨン、同18位のキム・ガウン、女子ダブルスでは世界4位のイ・ソヒ&シン・スンチャン、同5位のキム・ソヨン&コン・ヒヨンに期待を寄せている。

キム・ガウンは決勝トーナメント1回戦で山口茜と、キム・ソヨン&コン・ヒヨンのペアは準々決勝で松本麻佑&永原和可那と対戦する。

キム・ガウンと世界ランク1位の山口の実力差は明確で、キム&コンのペアは福島&廣田ペアとも過去に対戦しており、対戦成績で1勝4敗と負け越しているが、昨日の桃田とホ・グァンヒの例もある。

実績も実力的にも日本のほうが圧倒的に分があるが、“開き直り”の韓国も侮れない。

(文=慎 武宏)

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