試合序盤、トッテナムのマウリシオ・ポチェッティーノ監督は、エリック・ラメラを最前線に立ててソン・フンミンをサイドに置いたが効果がないとみると、ソン・フンミンを最前線に移動させた。
後半15分、長身FWフェルナンド・ヨレンテが投入されてからは文字通り、「ビッグ・アンド・スモール」の形でプレーし、ヨレンテのポストプレーから出てくるボールを受けるフィニッシャーの役目を果たした。
この日の試合で唯一決まったゴールは、ヨレンテのヘディングパスを受けたソン・フンミンが右足で対角線シュートを放ったことで決まった。
プレミアリーグのイライトを放送するBBCの『マッチ・オブ・ザ・デイ』は、ソン・フンミンとヨレンテの一定の間隔を紹介しながら、両者の呼吸にも注目した。ソン・フンミンがワトフォード戦で決めたゴールも、ヨレンテの空中戦と相まって生まれたものだったからだ。
ソン・フンミンはトッテナムで、ハリー・ケイン、デレ・アリ、クリスティアン・エリクセンなどといわゆる“DESKライン”を構成している。
4人とも世界的な実力を誇り、ソン・フンミンの立場としてはどのポジションでプレーしても、スペースとチャンスがある。
最近は、ポチェッティーノ監督もソン・フンミンのポジションをツートップなどゴールに近いほうに配置するケースが増えている。ケインが負傷欠場しているため、ソン・フンミンのストライカー投入頻度は当分の間増える見通しだ。
これは、韓国代表にもひとつの参考となる。
ソン・フンミンがサイドやMFのポジションでプレーするとき、相手守備2~3人から集中的にけん制され悩まされ、韓国代表の全体的な攻撃がもどかしくなる傾向があるからだ。
相手チームの密着マークが続いても、ゴールから近い最前線やFWのほうが、シュート確率が高くなる。なかでも4-4-2のツートップが最善策だ。
実は、この戦術が韓国代表で稼動しなかったわけではない。