Kリーグ1(1部)復帰に成功した済州ユナイテッドFCが、さらなる高みに向けて外国人選手の獲得に総力を傾ける見込みだ。
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済州ユナイテッドは、去る11月1日の第26節ソウルイーランド戦の勝利をもって、2部優勝が確定。昨シーズンの無念の降格から、1年での1部復帰を果たした。
ただ、チームは来シーズンの目標を1部残留とは定めていないだろう。過去、2016年にリーグ3位、2017年にリーグ準優勝とアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)ベスト16進出を成し遂げているだけに、残留以上の成績を望んでいるはずだ。
済州ユナイテッドは今シーズン、得点源を特定の選手に頼らなかった。
チーム最多得点者は9ゴールのコン・ミンヒョン(30)だが、そのほかにも8ゴールのチュ・ミンギュ(30)含む計15人の選手が得点を挙げるなど、安定した組織力で勝ち星を重ねていった。
その反面、済州ユナイテッドは外国人選手の恩恵を受けられなかったチームでもあった。
コスタリカ代表MFエリアス・アギラル(29、3試合1アシスト)は夏の移籍市場で仁川ユナイテッドFCへとレンタルされ、今年3月に獲得したブラジル人FWエデル(33、4試合1ゴール)はわずか7カ月で契約解除し、中国2部の江西聯盛へ去った。キプロス人DFヴァレンティノス・シエリス(30)はチームに残っているが、事実上の戦力外だ。
済州ユナイテッドが復帰するKリーグ1の舞台では、各クラブで外国人選手の比重が大きい。
準優勝チームの蔚山現代は、ブラジル人FWジュニオール・ネグラン(34)が1試合当たり1得点に迫る26ゴールと、驚異の得点力で攻撃をけん引した。オランダ人DFデイブ・ブルタイス(30)も、期待以上のプレーで守備陣を引っ張った。
史上初の4連覇を達成した全北現代モータースも、前半戦までは既存の外国人選手の不振に悩まされていたが、夏の移籍市場で加入したブラジル人FWグスタヴォ(26)とガンビア代表MFモドゥ・バーロウ(28)の活躍で、偉業達成に成功した。
3位でフィニッシュした浦項スティーラースもやはり、19ゴール2アシストのロシア人FWスタニスラフ・イリュチェンコ(30)、14ゴール6アシストのセルビア人MFアレクサンダー・パロチェビッチ(27)、5ゴール6アシストのコロンビア人FWマヌエル・パラシオス(27)が、チームの中軸を担っていた。
済州ユナイテッドは今シーズン、夏の移籍市場に参入しなかった。既存の選手に兵役を終えて復帰した選手を加えた構成で、残りのシーズンを戦い抜いた。フォワードやサイドに外国人選手を補強することも考慮されたが、獲得までには至らなかった。
済州ユナイテッドの親企業であるSKは、昨シーズンに2部降格が決まった際も、チームへの支援金を減らさなかった。今回再び1部へ戻ってきたことで、来シーズンへ向けた支援が増える可能性もささやかれている。
すでに来シーズンを見据えた新戦力の物色に突入した模様だが、済州ユナイテッドにとっては外国人選手の迎え入れが最大の課題となるだろう。
済州ユナイテッドは11月7日、敵地でKリーグ2最終節の忠南牙山FC戦を戦う。
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