関東大学サッカーリーグ第14節、「共通理解で先手を取った」早稲田大学が4連勝

2020年10月25日 サッカー #玉昌浩

10月24~25日、「JR東日本カップ2020 第94回関東大学サッカーリーグ戦」第14節が行われた。

10月24日に行われた桐蔭横浜大学と慶應義塾大学の試合は、前半16分に浅野嵩人がシュートを放ちディフェンダーにブロックされるも、そのボールを自ら奪い返して加々美登生につなぎ、加々美登生が放ったシュート性のボールに篠原友哉が反応しコースを変えて桐蔭横浜大学が先制する。慶應義塾大学は後半から、前に人数をかけるが得点には至らず、試合は1-0で桐蔭横浜大学が勝利を収めた。

試合後、桐蔭横浜大学・安武亨監督は、「前節の駒澤戦も開始9分で3失点したり、その前の天皇杯・筑波戦も開始10分で2点取られたり、アミノバイタルカップでも流経さんに前半の立ち上がり、後半の立ち上がりに失点したように、立ち上がりが課題だったが、久しぶりにゼロで行けて良かった」と振り返った。

課題となっていた立ち上がりについては、「良い入りをしようとして、ノーリスクで前に行こうとするのではなく、最初の開始1秒からしっかりボール動かして、ボール大事にする。もちろんシンプルにやることもあるが、しっかり判断をして行う」ようにトレーニングしてきた成果が出たと説明した。

続けて行われた早稲田大学と専修大学の試合は、前半1分に早稲田大学・杉田将宏の左サイドからのクロスから大西翔也がシュートを放ち、田中雄大がコースを変えてゴールネットを揺らして先制。前半41分にも杉田将宏の左サイドからのクロスを鈴木郁也が頭で合わせて2-0で前半を折り返す。早稲田大学は後半2分にも鈴木俊也の左サイドからのクロスを倉持快がダイビングヘッドで決めてリードを3点に広げる。専修大学は後半35分に奥原零偉が自ら得たPKで1点を返すも、早稲田大学が3-1で4連勝を飾った。

試合後、早稲田大学・外池大亮監督は「今日、今年初めて大学サッカーの聖地である西が丘に来ることができて、それがちょうど有観客であり、かつ部員が初めて公式戦に向き合える試合になった。そういう意味でも今年やってきて良かったと非常に感じた」とコメントした。4連勝に関しては、「1試合1試合を積み上げていく気持ちでやってきた結果が4連勝だった」とし、「駒澤に負けてから、攻撃、最初にいかにゴールを目指せるかという意欲、サッカーの本質のところ」と向き合ってきた結果、「今日も開始1分で点を取れたり、後半の頭に取れたりと、みんなのメッセージがそういう部分にしっかり結果として示せている。チームとしては良い状態だと思う」と述べた。

また、シュートやクロスのトレーニングでもゲームに入ったときのイメージを共有しているとし、「例えば今日だと左に鈴木俊也など、キックにストロングを持っている選手が入り、そこが良い状態の時にはどういう入りかたをしようみたいな。そういったところの意識合わせはかなりできていた。そういう一つの共通理解がちょっとしたポジショニングで相手よりも先手を取れる状況を生み出したのではないか」と続けた。

ただ、失点については、「今日の試合に関して言うと後半、我々の活動の状況でチャンスを得た新しいメンバーが入ったが、そういう選手が試合に出るだけではなくて、もう一歩先のそもそも出ていたメンバーたちの場を奪うくらいの意欲がもっと欲しかった。そこはチーム全体としてもまだまだ足りていない。やられてもおかしくないシーンが何度もあった。ちょっとメンバーが変わったりすると、隙が生まれてしまっている」と反省材料を挙げた。

10月25日には流通経済大学と青山学院大学の試合が行われた。試合は5-0で流通経済大学が勝利を収めた。試合後、流通経済大学・中野雄二監督は「前期の青学戦はオウンゴールの2点とPKの1点の3失点で5-3だった。同じ5点を取っても失点がゼロだったので、合格。選手たちも純粋に喜んでいる。そういう面ではチームがまだまだ成長できる可能性を感じる」と語った。

また、この日途中出場でゴールを記録した菊井悠介について、「今年はドラゴンズで先週までずっとプレーしていた。社会人リーグの日程が終わり、ドラゴンズで一番活躍していたので、チャンスを与えようと、こっちに移籍させた。今日試合に出て点を取ったが、ああいう優れた感覚を持っている切り札」と説明した。

続けて行われた産業能率大学と明治学院大学の試合は、前半2分に最初のコーナーキックを城定幹大が蹴り矢口聖真がヘディングで決め産業能率大学が先制するも、明治学院大学が相手のミスから森山翔介がドリブルで運び、パスを受けた岡本悠作が決めて同点に追いつき前半を折り返す。後半31分、途中出場の産業能率大学・川名連介がドリブルでPKを獲得。PKはGKにはじかれポストに当たるが、中島澪音が素早く反応して決勝点を挙げ、2-1で産業能率大学が勝利を収めた。

試合後、産業能率大学・小湊隆延監督は「難しい試合だったが、交代のところで前にパワーを持って出ていく時間を作れた。その中でPKを獲得できたのはプラスの材料。こういう難しい試合で勝ち点3を取れたことはポジティブに考えている」とコメントした。

第14節の試合結果は以下の通り。

【1部リーグ】
桐蔭横浜大学 1-0 慶應義塾大学
筑波大学 3-2 立正大学
国士舘大学 4-3 順天堂大学
早稲田大学 3-1 専修大学
駒澤大学 2-1 中央大学

【2部リーグ】
立教大学 1-2 日本大学
関東学院大学 4-3 東京国際大学
流通経済大学 5-0 青山学院大学
拓殖大学 2-1 日本体育大学
産業能率大学 2-1 明治学院大学
東洋大学 3-2 神奈川大学

(文=玉 昌浩)

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