無観客試合の時代でも“ホームアドバンテージ”は存在するのだろうか。
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新型コロナウイルス感染症によって、未だに世界中のサッカーが正常に戻れていない。ただ、韓国Kリーグやドイツ・ブンデスリーガなど一部のリーグでは、コロナの事態を乗り越え無観客試合で試合を開催している。
観客がまったくいない試合に選手は慣れていない。試合中はピッチ上での選手のコミュニケーションはもちろん、ベンチからのコーチ陣の指示もすべて聞こえるほどだ。
サッカーにおいては、ホームで試合を行うチームに利点があるといわれている。ピッチコンディションに慣れているのはもちろん、本拠地のファンの応援を背に戦えるため、モチベーションの面でも大きく優位に立てるからだ。
試合を戦う選手たちはファンの声援を待ち望んでいる。そこで、Kリーグではサポーターの応援歌や歓声を録音したスタジアムに流しているクラブもある。
そんな中、現在無観客試合でシーズンを送っているKリーグとブンデスリーガでは、ホームゲームの成績をめぐって異なる結果が出ており、注目を集めている。
5月25日(日本時間)、データ分析会社『オプタ』は去る16日から2週間行われたブンデスリーガ18試合中、ホームチームが勝利した試合がわずか3試合だったことを指摘した。
リーグ再開以降、ホームチームの勝率は16.6%だ。再開してまだ間もない状況なためこの推移が続くかは未知数だが、中断以前は勝率が43.3%だった点を考慮しても大きな差がある。
一方、同じ無観客試合でもKリーグはホームチームが優位だ。
今シーズンのKリーグ1(1部)18試合において、ホームチームの成績は9勝4敗5分の勝率63.8%となっている。昨シーズンのホームチーム勝率53.9%よりも10%程高い数値だ。
こちらもまだ試合数が少ないとはいえ、大半のチームはアウェーよりもホームで好成績を残している。
コロナの事態以前まで、“無観客試合”と言えば懲戒の一つの手段で単発的に行われていた。
しかし、今では無観客試合が日常の一部分に変わりつつある。これからの“ウィズコロナ”時代では、かつてと同じようなホームアドバンテージは通用しない、というのもあり得るかもしれない。
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