新型コロナで欧州に足止めモンテネグロ代表の長き“帰還作戦”の全容とは?

長く母国で足止めされていた仁川(インチョン)ユナイテッドFCのモンテネグロ代表FWステファン・ムゴシャが、無事韓国の自宅へ帰宅することができた。

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ムゴシャは代表招集のため3月10日に韓国を離れたが、新型コロナウイルス感染症の影響でAマッチが中止となり、仁川への復帰を試みていた。しかし、新型コロナの事態で経由地のセルビアがモンテネグロとの国境を封鎖したことで、ムゴシャは母国で足止めを余儀なくされた。

これを受け、実家で自己隔離を行っていたムゴシャはサッカー協会や政府とコミュニケーションを取りつつ、韓国復帰の方法を模索。仁川ユナイテッドも韓国内の中国大使館など、さまざまなチャネルを通じて代案を見出した。

ステファン・ムゴシャ

ムゴシャの韓国復帰は困難を極めた。3月30日には空港閉鎖から2週間が経過したが、依然として状況は変わらず。ムゴシャは代表チームドクターの家で治療を受ける以外には、自己隔離を行うしかなかった。

2カ国を経由したハードすぎる“仁川上陸作戦”

そんな中、4月3日に吉報が舞い込んだ。モンテネグロ政府が、外国人出国のための特別チャーター機を使用して、スウェーデンのストックホルムに行ける方法を探したのだ。

ムゴシャはモンテネグロ政府の支援を受け、駐セルビアのスウェーデン大使館に事情を説明。スウェーデン政府に経由目的であることを確認し、ストックホルムとカタール・ドーハを経て、仁川国際空港へ向かうルートを確保した。

仁川ユナイテッドもムゴシャと緊密に連絡を取り合い、入国手続きなど諸案の事項を準備した。

(写真提供=韓国プロサッカー連盟)無事に韓国へ戻ったムゴシャ

ムゴシャは4月6日午前9時(現地時間)にモンテネグロを出発し、7日午前0時40分にカタールに到着。カタールで午前2時発の仁川行きの便に搭乗し、午後4時55分、無事に韓国への入国を果たした。

クラブは最小限の接触に徹底

外国人入国審査及び新型コロナ検査を経たムゴシャは、検査結果の出る翌日まで天安(チョナン)の国家隔離施設に滞在した。仁川ユナイテッドは松島(ソンド)の自宅に帰り次第、自己隔離を行わなければならないムゴシャのため、基礎体力維持のための運動器具や食料品を用意した。

また、ムゴシャが陰性反応と診断されてからは、車両2台を用いて“移送作戦”に取り掛かった。

仁川ユナイテッド関係者は「徹底して接触を最小限にした状態で(ムゴシャの)隔離を行うよう指示した代表理事及びイ・チョンス室長に従い、2台の車両で移動しムゴシャと安全な距離を維持し、車両を引き渡した」と説明した。

ムゴシャはクラブ職員が駐車場に駐車しておいた車を直接運転し、安全に松島の自宅に到着することができた。

(写真=仁川ユナイテッドSNS)韓国に戻ったことをファンに報告するムゴシャ

仁川ユナイテッドによると、ムゴシャは今後2週間の自己隔離を行った後、チームに合流する予定だ。隔離期間中はフィジカルコーチと毎日ビデオ通話を行い、コンデション管理などクラブからのサポートを受けながら、自己隔離を遂行する計画だという。

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