韓国の米メジャーリーグ解説者が、大谷翔平(30、ロサンゼルス・ドジャース)が「40-40」を達成する約2カ月前から、「50-50」の可能性に言及した。
韓国のSPOTVでMLB解説を務めるソン・ゴニョン氏のことだ。
やや急すぎる判断とも見られたが、彼の展望は確信に近かった。ソン・ゴニョン氏はその理由を「彼が大谷だから!」とキッパリ言う。
そして、「大谷の能力を疑ったことはない。盗塁もその気になればできる。走れば盗塁できる」と、先に50盗塁達成を断言した。
そんなソン・ゴニョン氏の確信を証明するかのように、大谷は9月3日(日本時間)、敵地チェイス・フィールドで行われたアリゾナ・ダイヤモンドバックス戦で3盗塁を記録し、44本塁打、46盗塁をマークした。
前人未踏の道を切り拓く大谷にとって、難易度の高いのは盗塁ではなく本塁打だ。特に、シーズン終了に近づけば近づくほど、相手投手の“けん制”は厳しくならざるを得ない。
ソン・ゴニョン氏も「40本塁打の後半からは集中的なけん制が来るだろう。下手をすると『アホプス(“アホプ”は韓国語で“9”。9が10や100などキリの良い数字の直前の数字であることから、韓国では縁起が悪いとされている)』にかかるかもしれない」と懸念を示す。
かつてのバリー・ボンズもそうだった。彼は現役時代に“満塁敬遠”を経験している。
1998年シーズン、サンフランシスコ・ジャイアンツ所属だったボンズは、ダイヤモンドバックス戦で9回に6-8とリードされた二死満塁のチャンスで打席に立った。しかし、相手のバッテリーは敬遠を選び、ボンズとの直接対決を避けた。結局、押し出しで1点を得たジャイアンツだが、ボンズの後続が倒れ7-8で敗れている。
ソン・ゴニョン氏は「現在のアーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)もそうだ」とし、投手たちの目に見えない“直接対決回避”に言及した。
つまり、大谷が前人未踏の「50-50」を達成するためには、集中けん制が現実化するシーズン終盤、残り試合数が一桁になる前までに可能な限り多く本塁打を積み上げる必要があるという分析だ。
ソン・ゴニョンは「今、追い込みをかけなければならない。残り24試合なので、残り10試合になる前までに50本塁打を打たなければならない」と強調した。
投手のボールがストライクゾーンだけに飛べば、大谷はいつでも打球をスタンドに送ることができる。内角高めの速球がやや弱点だが、これもまた素早い体の回転で克服している。
大谷があらゆるな難関を克服し、ついに「50-50」を達成すれば、MLB史上初となる3度目の満場一致MVPも既定事実になるだろう。
現在行われているロサンゼルス・エンゼルス戦含め、ドジャースはレギュラーシーズン終了まで残り24試合。大谷は「50-50」達成までにあと6本塁打、4盗塁を満たさなければならない。
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