パリ・サンジェルマンに所属するMFイ・ガンイン(22)が、杭州アジア大会に出場するU-24韓国代表に合流できるかどうかは来週までに決まる見通しだ。
ファン・ソンホン監督率いるU-24韓国代表は現在、昌原(チャンウォン)でトレーニングを行っている。
Kリーグでプレーする国内組はもちろん、FWチョン・ウヨン(24、シュトゥットガルト)やDFパク・ギュヒョン(22、ディナモ・ドレスデン)ら海外組も合流した。
ただ、フルメンバーではない。指揮官は今回、練習パートナーとして予備選手7人を招集している。
というのも、本来アジア大会のメンバーであるMFホン・ヒョンソク(24、KAAヘント)やオーバーエイジ枠のDFソル・ヨンウ(24、蔚山現代)らが、ユルゲン・クリンスマン監督の招集を受けてA代表に合流しているからだ。
ここに加えて、中心選手となるイ・ガンインが所属チームで太ももを負傷したため、やはり代表に合流していない。
イ・ガンインはA代表も欲しがるほどに優れた才能を持っている。まだ22歳と若い年齢にもかかわらず、ハイレベルなボールキープとパス能力は既に高く評価されている。
だからこそ、ファン・ソンホン監督はイ・ガンインをアジア大会の構想に含めているわけだが、“変数”は未だ存在する。それが、イ・ガンインの所属するPSGの派遣可否だ。
アジア大会は国際サッカー連盟(FIFA)主管の大会ではないため、イ・ガンインを招集するにはPSGの許可を得なければならない。
ファン・ソンホン監督と韓国サッカー協会(KFA)は現在も、PSGと協議を進めているという。
9月5日、昌原総合運動場で報道陣の取材に応じたファン・ソンホン監督は、イ・ガンインの合流可否とその連絡時期について言及した。
指揮官は「(PSGから)届いたメールによると、イ・ガンインの回復速度が速いという。そして、13日に最終的にPSGから派遣に対する回答を得られる」とし、「イ・ガンインとも直接連絡を取り合ったが、今週からボールを使用した練習を進めるそうだ」と述べた。
また、来る16日(日本時間)に行われるニースとのリーグ・アン第5節に焦点を当てているとし、「PSGではそのように計画しているという。我々としては早く合流してもらいたい」と伝えた。
ファン・ソンホン監督の立場としては、一日も早くイ・ガンインがチームに合流してほしいという願いただ一つだ。
イ・ガンインが中心選手となることは間違いないだけに、チームメイトと連携を深める時間が最も重要だからだ。
「一緒に過ごして1年が過ぎた。イ・ガンインが素晴らしい選手であることは確かだが、メンバーとの組み合わせもあり、ポジションの問題もある。焦る気持ちがある。アジア大会が始まる前までに合流できれば良いが、さまざまな状況があり得る。遅くてもグループステージ初戦の直前に合流する可能性もある。頭の中では整理されているが、個人的な願いとしては早く合流してもらいたい」と、ファン・ソンホン監督は繰り返し強調した。
なお、U-24韓国代表は杭州アジア大会でバーレーン、タイ、クウェートと同じグループEに入っている。2024年パリ五輪を見据えてU-22世代で構成した日本代表は、パレスチナ、カタールと同じグループDに入っている。
成人男子に兵役義務が設けられている韓国では、アジア大会で金メダルを獲得した場合、「芸術・体育要員」資格を得て兵役特例の恩恵を受けることができる。
(構成=ピッチコミュニケーションズ)
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◇イ・ガンイン プロフィール
2001年2月19日生まれ。韓国・仁川広域市出身。身長174cm。大韓民国のサッカー選手で、サッカー大韓民国代表。幼少期に出演したKBSサッカーバラエティ番組『飛べ、シュットリ』で類まれなる才能を発揮し、“神童”として一躍注目を集めた。2011年にスペインに渡りバレンシア下部組織に入団し、2018年10月にトップチームで公式戦デビュー。2021年夏にフリーでマジョルカに加入、2023年夏にフランスのパリ・サンジェルマンに完全移籍。マジョルカ時代の同僚である日本代表MF久保建英(レアル・ソシエダ)とは同じ2001年生まれで、普段から仲が良いことで知られている。
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