イタリア・セリエAのナポリに所属する韓国代表DFキム・ミンジェ(26)が、6月の国際Aマッチに出場できるかどうか不透明な状況にある。
というのも、兵役特例の恩恵を受けたものとして必ず消化しなければならない「基礎軍事訓練期間」と重なったためだ。
キム・ミンジェ側は4月28日、「キム・ミンジェが6月中旬頃に基礎軍事訓練のため訓練所に入所する予定だ」と述べた。入所日は韓国代表の5月の国際Aマッチ初戦の直前だという。
ユルゲン・クリンスマン監督率いる韓国代表は、来る6月16日にペルー代表、20日にエルサルバドル代表と対戦する。現時点で試合会場とキックオフ時間は決まっていない。
6月の2試合は国際サッカー連盟(FIFA)が指定する国際Aマッチ期間に含まれるため、すべての海外組を招集することが可能だ。
しかし、キム・ミンジェが合流できない可能性が出てきた。代表の日程と基礎軍事訓練の日程が偶然にも重なってしまったからだ。
キム・ミンジェはU-23韓国代表の一員として出場した2018年ジャカルタ・アジア大会で金メダルを獲得し、兵役特例の恩恵を受けた。
韓国では成人男子に兵役義務が設けられているが、スポーツ選手の場合はオリンピックで金・銀・銅、アジア大会で金メダルを獲得すれば、「芸術・体育要員」資格を得て兵役特例の恩恵を受けることができる。
ただ、完全に兵役義務から解放されるわけではない。「芸術・体育要員」資格では、新兵たちが受ける3週間の基礎軍事訓練に参加し、自身の特技分野を生かしたボランティア活動を544時間消化することで、「兵役義務を遂行した」とみなされる。
ジャカルタ・アジア大会金メダルのメンバーでは、FWソン・フンミン(30、トッテナム)やFWファン・ウィジョ(30、FCソウル)、FWファン・ヒチャン(27、ウォルヴァーハンプトン)らも過去に基礎軍事訓練を受けてきた。
キム・ミンジェは昨年夏、負傷による手術のため訓練所に入所できなかった。当時は手術を終えた後、直ちに「芸術・体育要員」登録を終えた。1年以内に3週間の基礎軍事訓練を消化しなければならない状況になったのだ。
キム・ミンジェ側は「まだ入所日が確定したわけではない。兵務庁に一応問い合わせたが、まだ返事はもらっていない。調整中だ。しかし、登録後1年以内に訓練を消化しなければならないのは事実だ」と説明した。
キム・ミンジェ本人の立場では、今シーズンを終えた後できる限り早く基礎軍事訓練を消化した方が良い。
世界レベルの守備力を披露し、多くの欧州ビッグクラブからラブコールを受ける彼の移籍期間は夏に迫っている。3週間の基礎軍事訓練を終えてこそ、今後の移籍作業も楽になる。
とはいえ、3月の国際Aマッチではキム・ミンジェとソン・フンミンの“不仲説”が浮上しただけに、このタイミングでの不参加はネガティブな噂として広がってしまいかねない。
ただ、基礎軍事訓練の関連計画をキム・ミンジェの恣意だけで修正できるものではない。
韓国サッカー協会(KFA)も、「クリンスマン監督もキム・ミンジェの状況を理解している。兵務庁の返事を待っているところだ」と伝えた。
(記事提供=OSEN)
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