ネームバリューがまさに技量に直結する。それは前回のWBCを振り返ってもそうだった。名だたるコリアン・メジャーリーガーたちが、その名にふさわしい活躍を本番で見せてきた。
例えば、4強神話を成し遂げた2006年WBCではパク・チャンホ(49)がオールラウンドな活躍を披露し、ソ・ジェウン(45)はエースの役割を果たした。2009年WBCではチュ・シンス(40、SSGランダース)が重要な瞬間に大砲を放ち、準優勝を成し遂げた。
苦戦を強いられた2017年WBCも、当時カージナルスに所属した抑えのオ・スンファン(40、サムスン・ライオンズ)が台湾戦で好投を見せなかったら、1勝を挙げることすら難しかったはずだ。
メジャーリーガーの経験は心強い戦力分析の資料にもなる。
来る10日の“日韓戦”で侍ジャパンの先発投手と有力視されるダルビッシュ有(36)は、キム・ハソンのパドレスのチームメイトだ。この2年間、キム・ハソンはダルビッシュの後方で打球を処理してきた。
多様な球種を駆使するダルビッシュの投球パターンを、誰よりも近い距離で見守ったのだ。ランナーを抑える特有の習慣やタイミングも理解している可能性が高い。
キム・ハソン自身、「ダルビッシュについて自分が知っていることをできるだけ多く共有するつもりだ。ダルビッシュも良い選手だが、代表の仲間も、どの選手が出ても上手く打てると思う。ダルビッシュとは“お互いによく知っている”と笑いながらいたずらした」と話している。
WBCすべての試合がポストシーズンの短期決戦と言えるだろう。投球や打撃も重要だが、守備一つ、走塁プレー一つで勝敗が決まる。だからこそ、キム・ハソンとエドマンの価値がさらに大きく輝くものだ。
投手として申し分ない技量を持つダルビッシュだが、盗塁にはあまり強くない。2022年は盗塁14個、2021年は盗塁15個を許した。この2年間で盗塁を刺したケースは計3回だけだ。
キム・ハソンの一言が、“日韓戦”の勝負どころを作る核心的なポイントとなり得る。
(構成=ピッチコミュニケーションズ)
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