来季のアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)に出場する韓国Kリーグの4チームが出揃った。そのなかで、仁川(インチョン)ユナイテッドがクラブ初のACL出場権を獲得した。
韓国では10月27日と30日にホーム&アウェイ形式のFAカップ決勝が行われ、全北現代(チョンブク・ヒョンデ)モータースがFCソウルに2戦合計5-3で勝利した。
これにより、来季ACLにはKリーグ王者の蔚山現代(ウルサン・ヒョンデ)、FAカップ王者及びKリーグ2位の全北現代、Kリーグ3位の浦項(ポハン)スティーラースがグループステージから出場。
また、Kリーグ4位の仁川ユナイテッドが、全北現代のFAカップ優勝に伴う繰り上げによって、ACLプレーオフ出場権を獲得した。
仁川は2004年のKリーグ参入から19年目にして、クラブ史上初めてACLの舞台に足を踏み入れることになった。2005年には最高成績のリーグ2位を記録したが、当時はKリーグ王者とFAカップ王者の2チームしかACLに出場できなかった。
そんな仁川だが、近年は毎シーズンのように降格争いに巻き込まれ、最終的に劇的な残留を果たすことから「残留王」「生存王」と呼ばれてきた。
ただ、2020シーズン途中に就任したチョ・ソンファン監督によってチームは変貌。昨季に12チーム中8位で余裕を持って残留を決めると、今季は9年ぶり上位グループ進出に成功するとともに、済州(チェジュ)ユナイテッドや江原(カンウォン)FCを抜いて4位でフィニッシュした。
今季は夏にエースのモンテネグロ代表FWステファン・ムゴシャ(30)がヴィッセル神戸に完全移籍。代役として獲得したブラジル人FWエルナンデス(23)も右足前距腓靭帯断裂の重傷でシーズンアウトとなるなど、前線のストライカー不足に悩まされた。それでも、残された国内出身選手が奮闘を見せ、「残留王」の異名を払拭してみせた。
チームには元ガンバ大阪、FC東京、名古屋グランパスのDFオ・ジェソク(32)をはじめ、元柏レイソルのDFキム・チャンス(37)、元V・ファーレン長崎、京都サンガF.C.、ファジアーノ岡山のFWイ・ヨンジェ(31)などのJリーグ経験者も在籍している。
オ・ジェソクはガンバ大阪時代の2017年大会、柏時代にもACLを経験したキム・チャンスは蔚山現代(ウルサン・ヒョンデ)時代の2019年大会以来にアジアの舞台に臨むことになった。
チョ・ソンファン監督はACL出場決定に際し、クラブを通じてファンに次のような感謝の言葉を伝えている。
「仁川ファンの皆様が望んできた史上初のACLに進出できて幸せだ」
「Kリーグと仁川を代表して出場することになるので、リビルディングなどを徹底的に、冷徹に準備することが何よりも重要だと思う。しっかり準備して、ファンの皆様にとって誇らしい仁川になれるよう最善を尽くす」
なお、仁川が戦うACLプレーオフは来年8月22日に行われる予定だ。
■【写真】オ・ジェソク、美人妻と“幸せ満点”ウェディングフォト
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