バルセロナ下部組織出身で、かつては“韓国のメッシ”と呼ばれたFWイ・スンウ(24、水原FC)が、母国Kリーグで躍動を見せている。
そのなかで特に話題を集めているのが、得点後に毎回披露するユニークなダンスパフォーマンスだ。
今やイ・スンウにとってダンスは切っても切れない仲になった。イ・スンウが軽快な踊りを見せるたび、ホームスタジアムは熱く盛り上がる。
去る4月10日、ホームの水原(スウォン)総合運動場で行われたKリーグ1(1部)第9節の金泉尚武(キムチョン・サンム)で、イ・スンウは1ゴール1アシストの活躍でチームを3-2の勝利に導いた。
これで水原FCは直近2連敗の悪循環を断ち切り、勝ち点も「10」に伸ばして12チーム中7位に浮上。上位に跳躍する足場を築いた。
ゴールとともにダンスの風が吹く。2-1の水原FCリードで迎えた後半9分、コーナーキックからフィンランド代表MFウルホ・ニッシラ(25)が上げたボールをMFキム・ゴヌン(24)が頭で落とすと、これをゴール前にいたイ・スンウが押し込み、得点につなげた。
このゴールで水原FCは金泉尚武を2点差に離し、最終的に3-2で勝利した。イ・スンウは得点後、愉快なステップで喜びを表現し、ホームに駆け付けたサポーターの応援に応えた。
すでに今季3度目のセレモニーだ。イ・スンウは直近4試合で3ゴール1アシストと、Kリーグの舞台に順調な適応を見せている。
3月20日の第6節大邱(テグ)FC戦でKリーグ・デビューゴールを決めたのに続き、4月3日の第7節城南(ソンナム)FC戦で2ゴール目をマーク。そして今回、3ゴール目に成功した。偶然の一致なのか、3ゴールいずれもホームゲームで生まれている。
金泉尚武戦では初アシストも記録した。イ・スンウは前半ロスタイム、持ち前のドリブルで左サイドを突破すると、ペナルティエリア手前で正確なクロスを上げ、ファーサイドに走り込んだFWキム・ヒョン(28)のヘディングゴールを演出した。
いよいよ本格的な活躍に期待して良いかもしれない。イ・スンウは開幕以前、Kリーグ入りが発表された当時からその一挙手一投足が多くの話題を集めた。シーズンが始まってからも、プレーひとつ、ジェスチャーひとつが人々の視線を集めた。
そんなイ・スンウが得点後に決める愉快なダンスは、ファンはもちろん、メディアやサッカー関係者にも新鮮な見どころを与えている。そうなると、得点後にイ・スンウへ目が行くようになるのは自然なことになった。
話題性ではKリーグトップクラスだ。これまでのKリーグにはなかったようなハイテンションなパフォーマンスと、機転の利いたジェスチャーは、チームはもちろんリーグ全体にもポジティブな活気を吹き込むことは間違いない。
イ・スンウは「より多くのファンがスタジアムに訪れてくれることを願っていると、自然にあのようなセレモニーが出る。(ダンスパフォーマンスをすることで)ファンがさらに集まってくれるのではないかと思っている」と、ユニークなダンスパフォーマンスを披露する理由を伝えた。
アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)グループステージ開催のため休息期間に突入したKリーグ1。再開となる5月5日の子どもの日の第10節で、水原FCはホームに仁川(インチョン)ユナイテッドを迎える予定だ。
■「誰よりも調子は良かったのに…」イ・スンウが振り返る欧州生活
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