韓国サッカー協会(KFA)が、6月に予定されている2022年カタールW杯アジア2次予選グループHの開催地に立候補した。
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アジアサッカー連盟(AFC)は、去る3月8日までにアジア2次予選グループH残り試合の開催地申請を受け付けた。
本来、アジア2次予選は今月開催予定だったが、6月に延期されたことで中立国での開催を決まっている。
グループHには韓国や北朝鮮、レバノン、スリランカ、トルクメニスタンが所属しており、計8試合を残している。開催地には韓国のほか、レバノンやスリランカが申し出たとされている。
協会関係者によると、AFCと国際サッカー連盟(FIFA)が立候補した国の感染状況や開催環境、条件などを総合的に評価し、今月中にも開催地を決定する見通しだという。
仮に韓国が開催地に選ばれた場合、協会は各国選手団の防疫管理方法について政府と協議を行う。現時点では出国72時間前と入国後に新型コロナ検査を実施する方法が有力だ。全員が陰性と診断された後に入国が可能となる代わり、一般入国者に課される2週間の隔離期間は省略するものとみられる。
入国後は移動動線を徹底的に制限し、万が一の感染を完全にシャットアウトする計画だ。
韓国が立候補をした理由の一つには、商業的な側面を挙げられる。開催国はスポンサーや放映権、入場収入など、多様な収益を得ることができる。
協会は昨年、新型コロナによって財政面に大きな打撃を受けた。Aマッチを行えず、協会職員が給与を返納するほどに状況が深刻だった。国内でワールドカップ予選を開催できれば、厳しい懐事情にも解決を見出すことができるはずだ。
協会関係者は「マーケティングの側面も開催理由にある。6月の新型コロナの状況次第で観客数を拡大できれば、さらなる入場収入も期待できる」と伝えている。
国内選手の招集も容易になるだろう。FIFAは代表招集によって5日以上の隔離が必要となる場合、クラブが所属選手の派遣を拒否できる規定を昨年から設けている。ただ、国内でワールドカップ予選を行うのであれば、隔離問題の心配なくKリーグクラブから協力を得られるはずだ。
最大のイシューは北朝鮮だ。AFCとFIFAがグループHの開催地を韓国に決定すれば、ひとまず北朝鮮はそれに従わなければならない。拒否した場合、没収試合となって北朝鮮がグループ敗退となる可能性も排除できない。
北朝鮮が異論なく参加する場合は、入国と保安をめぐって政府の協力を得なければならない。特に移動の場合、陸路と航空便のどちらを活用するのかなど、多角的に検討する必要がある。
協会関係者は「北朝鮮の参加が確定すれば政府の支援は必要だ。関連のある問題について処理する必要があるだろうが、今は見守らなければならない」と説明した。
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