「国民の力」ユン・ソギョル(尹錫悦)大統領候補が、2012年にパク・クネ(朴槿恵)前大統領当選時陣営「国民幸福推進委員会」の共同選挙対策委員長を務め、見事勝利させた“キングメーカー”キム・ジョンイン(金鍾仁)総括選対委員長を追い出す選挙対策委員会刷新案を発表し、独り立ちを予告した。
こうしたなか、“経歴詐称”疑惑に包まれている妻キム・ゴンヒ氏について、「心身ともに疲れ、療養が必要な状況だ。選挙運動過程では、政治活動よりも静かにボランティア活動をする」と明らかにし、論争が続いている。
【画像】韓国ファーストレディ候補が犯罪者のように逃走…数々の疑惑
ユン候補は1月5日、ソウル汝矣島(ヨイド)の党本部で開かれた記者会見で、「本日をもって選挙対策委員会を解散する。今までやってきたことと違う姿でまた始めたい」と頭を下げた。
同会見では、妻のキム氏を巡る経歴詐称問題についても言及し、「家族に関する問題で、国民の皆様にご心配をおかけして申し訳ない。私の不足について、国民の皆様からのムチと批判を甘んじて受け入れる」と述べた。
事実上、妻に関する事案で初の公式謝罪だった。ユン候補は質疑応答の中で、「一昨年の“チョ・グク事態”以降、妻の実家と妻に対しても、約2年間にわたり集中的な捜査を受けてきた。そのため、心身ともに疲れており、療養が必要な状況にまで来ている状態」と説明。
続いて、「私が思うに、刑事的に処罰されることはあまりなさそうなので、心配するなと言ったが、女性としてはストレスを受けてきた。うまくまとめれば、選挙運動の過程で政治的な選挙運動に参加するより、静かにボランティア活動などができると思う」と述べた。
キム氏を巡る疑惑が、チョ・グク(曺国)前法務部長官一家に対する報復であるかのように受け止める見方もある。チョ・グクは去る2019年8月、ムン・ジェイン(文在寅)大統領から次期法務部長官候補に指名されたが、その直後から不正疑惑が続々と浮上したことにより、長官就任を巡って大規模な問題となった。
しかし、現在まで明らかになったキム氏の経歴詐称問題は、故意性が疑われるほど反復的な誤記と水増しをしており、捜査が避けられない状況だ。
それにもかかわらず、元検察総長のユン候補が「刑事的に処罰されることはあまりない」と一線を引いたり、「心身ともに療養が必要だ」と国民感情に反する発言までしたりしたことが、国民からの公憤を招いた。
ネットユーザーは「法務部で療養しろよ。履歴に法務部勤務と書かないで」「本当に捜査しているのか?療養のようなことを言っているが」「国民の心身が疲れた」という反応を示している。
なお、ユン候補は同日、「実務型選挙対策本部を構成する」とし、「大半の本部は縮小し、選挙対策本部傘下の所属で働くことになる」と説明した。新しい選挙対策本部長はクォン・ヨンセ議員が務める予定だ。
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