東京五輪の開幕を控え、大会公式の“記念コイン”に大きな関心が集まっている。記念コイン自体の意味に加え、オリンピック史上、初めて大会が1年延期されたという特殊な状況であるため、国際的な希少価値が増したためだ。
東京五輪の公式記念コインは発売当時、すでに現地販売分が早々と完売したが、新型コロナの影響で大会が延期されて開幕を控えた現在、記念コインを保有している国は韓国だけであることがわかった。
大会が1年延期されて韓国国内発売が遅れ、最終的に東京五輪の開催の方針が決定したことで、ようやく今回、韓国でも記念コインを販売することになったのだ。これにより価値が高騰し、今後プレミアが高くつくと予想されている。
そもそもオリンピック公式記念コインは、1952年に開かれたヘルシンキ五輪のときから発売されたが、今回の東京五輪記念コインは、史上初の延期されたオリンピック公式記念コインとなる。
オリンピックがキャンセルされたのは、ベルリン大会(1916年)、東京大会(1940年)、ロンドン大会(1944年)の3回で、いずれも戦争の余波によるものだった。
今回発売される記念コインは、「プレミアムプルーフ37種セット」「金貨」「銀貨6種セット」「銅貨22種セット」の4種で構成された。
「プレミアムプルーフ37種セット」は、韓国にわずか25セットしかなく、今回のオリンピック・パラリンピックのすべての金、銀、銅の記念コイン37種で構成された。銅貨を含むすべての記念コインが唯一「収集用プルーフ級」で制作されており、最高の所蔵価値を持つとの評価を受ける。
「金貨」は韓国に500枚が割り当てされ、99.9%の純度の純金15.6gが使用され、収集用のプルーフ貨幣として制作された。金貨には、日本の伝統的な「騎馬弓術」のデザインが刻まれている。
1000セットが割り当てられた「銀貨6種セット」も99.9%の純銀製31.1gのプルーフ貨幣として作られた。アクアティクス、陸上競技、バドミントン、野球・ソフトボール、柔道、水泳など6つのスポーツ種目にデザインされた。「銅貨22種セット」は、オリンピックとパラリンピックの種目やマスコットなどで作られた。韓国には2000セットが配分された。
東京五輪の記念コインは、7月26日から8月8日まで、市中の金融機関支店、全国の郵便局、記念コインのIOC公式販売権者である「豊山(プンサン)花洞(ファドン)洋行」などが、先着順でご注文を受ける。
豊山花洞洋行のイ・ジェチョル代表は、「今回の東京五輪記念コインは、国際的にもその希少価値を大きく認められるものと予想される。特に37種セットは、販売開始と同時に完売すると予想される」と述べた。
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