俳優ペク・ユンシク(77)が30歳年下の元恋人によるエッセイの出版を禁じてほしいと提起した訴訟で、最終的に勝訴した。
韓国法曹界によると、7月29日、大法院第2部(主審イ・ドンウォン大法官)は、ペク・ユンシクが出版社の代表を相手に提起した出版および販売禁止訴訟で、原審の一部勝訴判決を7月25日に確定した。
元恋人が出版したエッセイのうち、プライバシーについて言及される部分を削除するよう命じた下級審の判決が最高裁で確定したのだ。
今回判決が確定したことで、出版社はエッセイから直接的で具体的な性関係の表現を含むペク・ユンシクの健康情報や家族内の葛藤状況などを削除しなければ、出版および販売ができない。すでに市中に配布された書籍は回収して廃棄しなければならない。
先立ってペク・ユンシクは、30歳年下の地上波ニュースキャスターA氏と真剣交際し、2013年に破局したと知られた。
当時、A氏は「ペク・ユンシクには他の交際相手がいる」「ペク・ユンシクの息子に暴行された」と主張して波紋を呼んだ。これに対してペク・ユンシクは、虚偽事実の流布でA氏を相手に損害賠償訴訟を提起し、A氏の謝罪によって訴訟は取り下げられた。
しかし2022年、論争の内容を含むエッセイが出版された。A氏がペク・ユンシクとの出会い、恋愛過程、別れまでのすべてのストーリーを収めた自叙伝『アルコール生存者』(原題)を発表し、プライバシーである性関係の表現や家族間の葛藤状況についても触れ、衝撃を与えた。
ペク・ユンシクは元恋人A氏が自分と別れた後、プライバシーを漏らさないという内容の合意書を作成していたが、本を出版することで名誉を毀損し、プライバシーを侵害したとして直ちに訴訟を提起した。
裁判所は2022年4月、ペク・ユンシクが提出した仮処分申請を一部認め、センシティブな内容を削除するよう命じた。本案訴訟でも1審、2審ともにペク・ユンシクを支持した。
1審では「大衆の正当な関心の対象や公共の利益のためのものではない」としてペク・ユンシクの名誉と人格権を侵害すると判断され、2審でも「(本の内容が)原告(ペク・ユンシク)の人格権としての名誉やプライバシーの秘密と自由を侵害すると十分に認められる」とし、「原告と著者間の個人的な関係に関するものであり、原告の公的活動分野や公共性、社会性のある事案に関するものではない」と判断した。
これとともにA氏は、2013年に作成した合意書をペク・ユンシクが偽造したと主張して虚偽告訴で裁判にかけられた。裁判所は1審で懲役1年、執行猶予2年を言い渡した。
なおペク・ユンシクは昨年末に韓国公開された映画『ノリャン―死の海―』で日本軍の総大将・島津義弘役を熱演し、Coupang Playオリジナルシリーズ『家族計画』の公開を控えている。
(記事提供=OSEN)
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